パンチャー式テンシオメータによる土壌水分の測定精度向上

パンチャー式テンシオメータによる土壌水分の測定精度向上

タイトルパンチャー式テンシオメータによる土壌水分の測定精度向上
要約パンチャー式テンシオメータは、Greenwoodらが提唱した「2回パンチャー技法」によって5~6秒で測定値を求め、更に携帯型マノメータの脱着による漏気補正を行って(エアーポケット長が5cm以上は補正不要)、測定値を修正する。
担当機関愛知県農業総合試験場 経営環境部 農業土木研究室
連絡先0561-62-0085
区分(部会名)関東東海農業
専門土壌
分類普及
背景・ねらいパンチャー式テンシオメータは、携帯型マノメータ1個で多数地点のテンシオメータを低コストで手軽に計測できる長所を持つが、マノメータの差込みによる圧力の緩みが測定値を不安定にすると共に、測定値を緩む以前の当初圧力に修正する方法が煩雑なため使用されなくなり、5~6年前より販売も中止された。
最近、Greenwood(1996)らが提唱した「2回パンチャー技法」は従来法の±10%誤差精度を±6%に改善したと報告しているが、実際に使用して見ると非常に有効な手法であり、更に閉栓時の空気量の扱いと修正式とを提案することにより、±3%精度と良好な応答性を実現した。これにより、パンチャー式テンシオメータは再び利用することができる。
成果の内容・特徴
  1. パンチャー式テンシオメータ(図1)は、内径13mmの塩ビ透明管とポーラスカップで構成され、携帯型マノメータをバーブ継手を介して差込んで測定する。
  2. 「2回パンチャー技法」は、携帯型マノメータを差込んだ直後の値を素早く読取って2回連続して行うが、一連の測定を5~6秒以内で終了するので簡単である。測定値はエアーポケット長(Acm)、1回目と2回目の圧力T1、T2(cm)の3項目を求める。
  3. 測定値の補正係数Kは、バーブ継手の脱着(特に抜く時の漏気)に起因するもので、空気量Aに影響され(図2)、A≧5cmではK≒1となって正しく「2回パンチャー技法」が適用できる。しかし、Cresswell(1993)は測定精度に対する温度変化の影響を小さくするためには空気スペースを小さくすることが大切と述べており、5cm未満は次式によって修正する。なお、L(cm)はマノメータ差込位置からポーラスカップ中心までの距離。
    当初T(cm)=K・(T1)2/T2≒T1+K・(T1-T2)
    補正係数K=0.251・A-2.39+1:A&st;5cm
    土壌水分張力T(cm)=当初T+L-A
  4. 閉栓時の空気量は、多いほど測定値に達する平衡時間が大きく(図4:0~-400cmの例)、テンシオメータ内の水位変動も大きくなって地表面以下に低下して測定できない場合もあるので(図3)、基本的には全て抜取り、封入した場合でも5mm以下とする。
成果の活用面・留意点2回パンチャー技法は、一連の測定を5~6秒以内で終了するのが肝要である。
具体的データ
図表
図表
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予算区分国補(地域基幹)
研究期間2000~2002
発行年度2000
収録データベース研究成果情報

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