環境保全に配慮した施設トマト栽培の労働評価

環境保全に配慮した施設トマト栽培の労働評価

タイトル環境保全に配慮した施設トマト栽培の労働評価
要約施設トマトの環境保全に配慮した栽培として、減農薬・減化学肥料栽培を行い、防除、施肥、受粉に関わる作業の作業時間及び消費エネルギーを測定した。10a当たりの延べ作業時間及び消費エネルギーは、慣行栽培と比較して、施肥作業で多く、防除作業と受粉作業で少なくなることがわかった。
担当機関神奈川県農業総合研究所 生産技術部
連絡先0463-58-0333
区分(部会名)関東東海農業
専門作業
研究対象果菜類
分類指導
背景・ねらい環境に配慮した施設トマト栽培技術として、化学肥料をぼかし等の有機質肥料に代替えする施肥法、天敵を利用する防除法、花粉媒介昆虫を利用した受粉法などが確立されてきている。ここでは、環境保全に配慮した栽培の普及を図るため、これらの技術を組み合わせて体系化した栽培を行い、作業時間、消費エネルギーから労働評価を行う。
成果の内容・特徴
  1. 環境保全に配慮した減農薬・減化学肥料栽培として、防除には天敵を導入し、施肥では有機質肥料の割合を高め、受粉にはマルハナバチを利用する。10~11年に行った半促成栽培(以下、半促成)と、11~12年に行った促成栽培(以下、促成)で評価する。(表1)
  2. 有機質肥料の割合を高めた施肥体系は、ぼかし堆肥作成作業が加わり、施用する肥料の重量が増加するため、慣行の施肥体系と比較して、労働負担は増加する。(表2、表3)
  3. 天敵を取り入れた防除体系は、慣行の薬剤散布のみの防除体系と比べ、労働負担を軽減できる。(表2,表3)特に全労働時間が長い収穫最盛期(4、5月)における時間短縮は経営上メリットがある。
  4. 花粉媒介昆虫マルハナバチを利用する受粉体系はホルモン処理の受粉体系と比べ、労働負担は大幅に少なくなる。(表2,表3)
  5. 施肥、防除、受粉を合計すると、環境保全に配慮した栽培の10a当たりの延べ作業時間は半促成では30.4 hr、促成では64.1 hrとなり、それぞれ慣行栽培の28%、54%となる。消費エネルギーは半促成では4,942 kcal、促成では10,249 kcalとなり、それぞれ慣行栽培の35%、53%となる。(表3)
成果の活用面・留意点
  1. 環境保全に配慮した栽培で経営する場合、労働時間及び労働負担は慣行栽培と比較して、定植前に増加し、定植後に減少することに考慮する。
  2. 環境保全に配慮した栽培は、マルハナバチ利用のため、夜温設定が慣行栽培より2℃高くなる。
  3. 環境保全に配慮した栽培で、慣行栽培より特に多い病害虫の発生はなかった。
具体的データ
図表
図表
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予算区分県単
研究期間2000~2000
発行年度2000
収録データベース研究成果情報

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