自走式レタス収穫機

自走式レタス収穫機

タイトル自走式レタス収穫機
要約全面マルチ栽培のレタスを一斉収穫する自走式レタス収穫機を開発した。本機はマルチフィルムを破かずにレタスをほぼ損傷なく収穫することができ、切り取り、切り直し、乳汁洗浄、箱詰めの収穫作業がほ場内で完結する。本機を使うことで作業姿勢が改善され、効率的に作業できる。
キーワードレタス、収穫機、作業姿勢改善、自走式、クローラ、全面マルチ栽培
担当機関長野農総試 農業機械部
連絡先026-278-5550
区分(部会名)関東東海北陸農業
分類技術、普及
背景・ねらいレタスの収穫作業は長時間、腰を曲げた姿勢で手作業により行われ、腰痛など作業者の健康を損ねている。そこで、慣行の作業体系を大きく変えずに利用できる、省力的なレタス収穫機を開発して、レタス収穫作業の省力化を図る。
成果の内容・特徴
  1. 全面マルチ栽培のレタスを一斉収穫する自走式レタス収穫機を開発した。開発したレタス収穫機は、車体の右側に切取り装置、搬送装置、切り直し台、車体上に貯留・搬送皿、空箱置場、乳汁洗浄装置、後方に箱詰め作業部で構成される(図1、表1)。動力は4.4kW(6PS)のガソリンエンジンを搭載し、走行装置はクローラの自走式で、雨天でも作業が可能である。速度制御はHSTで扱いやすく、作業しやすい速度設定が可能である。また、本機は2うねをまたぎ、うね間を走行するが、クローラの幅が細く、輪距はうね幅に合わせることができるので、マルチフィルムの損傷が少なく、1マルチ2作栽培にも利用できる(表1)。
  2. 本機は、基本的に2人組作業(切り直し作業者、箱詰め作業者)で行う。機械を前進させると、(1)切取り装置の鎌刃がレタスを外葉付きのまま地際から連続的に切る、(2)搬送装置が70cm程度の高さまでレタスを急角度で持ち上げる、(3)切り直し作業者が包丁でレタスを切り直して、貯留・搬送皿に載せる、(4)貯留・搬送皿は約3分間かかってレタスを箱詰め作業者に搬送する、(5)その間にレタス切り口からにじみ出た乳汁を乳汁洗浄装置が自動洗浄する、(6)箱詰め作業者が選別しながらレタスを段ボール箱に詰める、(7)詰めた箱をほ場に降ろす、又は伴走運搬車に載せる、という工程で構成される(図1)。
  3. 本機を用いると作業者は立ち姿勢で作業が行え(図1)、慣行と同様に、切取り、乳汁洗浄、箱詰めの作業がほ場内においてできる。
  4. 本機は深切りや損傷なく、ほぼ正常にレタスを切り取り、搬送できる(表2)。高速作業すれば、切り直しや乳汁の洗浄はできないものの、外葉付きレタスをコンテナ等に収納することも可能である。
  5. 本機の作業速度は手作業の切り直し作業によって制限され、0.03~0.04m/sである。作業能率は25~27箱/hで作業の省力化が図られる(表3)。
成果の活用面・留意点
  1. 作業者が1人の場合でも、連続収穫はできないが、作業は可能である。
  2. 切り直し作業者が左利きの場合は作業がしにくい(図1)。
  3. 本機の切り取りは刃がマルチ面を滑る方式のため、深植え、小球、高温時で外葉が垂れた場合などでは深切りになる恐れがあるので、作業の時間帯や栽培方法に注意する。
  4. 2002年から市販化を検討している。
具体的データ
図表
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予算区分県単
研究期間1993~2001
研究担当者岡田敬司(全農長野県本部)、今井久、佐藤宏道、水谷憲司(片倉機器工業(株))、斉藤康一、鈴木尚俊
発表論文1)鈴木ら(1995)農業機械学会関東支部年次大会講演要旨24-25
2)鈴木ら(1998)農業機械学会年次大会講演要旨25-26
3)鈴木ら(2001)農業機械学会年次大会講演要旨65-66
特許出願(公開)4)鈴木ら(1999)平成11年特許願第311660号
特許出願(公開)5)鈴木ら(2000)特願2000-333481
発行年度2001
収録データベース研究成果情報

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