アカヒゲホソミドリカスミカメのルビジウムによるマーキング法
アカヒゲホソミドリカスミカメのルビジウムによるマーキング法
タイトル | アカヒゲホソミドリカスミカメのルビジウムによるマーキング法 | ||
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要約 | 斑点米カメムシであるアカヒゲホソミドリカスミカメの体内にルビジウムを取り込ませることによりマーキングができる。 | ||
キーワード | 斑点米、アカヒゲホソミドリカスミカメ、マーキング、ルビジウム | ||
担当機関 | (独)農業技術研究機構 中央農業総合研究センター 北陸水田利用部 虫害研究室 | ||
連絡先 | 0255-26-3243 | ||
区分(部会名) | 関東東海北陸農業 | ||
分類 | 科学、参考 | ||
背景・ねらい | 斑点米カメムシであるアカヒゲホソミドリカスミカメの防除技術を確立するために、雑草地や牧草地からの分散や水田への侵入、移動距離など移動の実態を明らかにしなければならない。移動実態の把握には、虫体にマークをつけて放し、再捕獲する方法が使われる。しかし、カスミカメムシのような小型のカメムシについては、体外にマークすることは難しい。そこで、小型のカメムシの体内マーキング法の開発を試みる。 | ||
成果の内容・特徴 | 1. アカヒゲホソミドリカスミカメの成虫にルビジウムを吸収させた小麦苗を与え、体内にルビジウムを取り込ませることによりマークする。野外虫にはルビジウムがほとんど含まれていないため、虫体内のルビジウム量を測定することによりマーク虫であるか否かを判定できる(図1)。 2. 虫体のルビジウム量は処理後の経過日数とともに減少する(図2)。処理後3日以内であればマーク虫を検出できる。 3. 雌の虫体内のルビジウム量は体サイズを反映し雄より多い(図2)。 4. ルビジウムを体内に取り込んだ成虫と取り込んでいない成虫で、生存日数、産卵数に差はないことから(表1)、ルビジウムによる悪影響はない。 | ||
成果の活用面・留意点 | 1. 餌として与える小麦苗を通して虫体内にルビジウムを取り込ませることから、虫体を傷めることなく、1度に多数のカメムシにマークできる。 2. 原子吸光分光光度計による測定に要する時間は、100個体で30分程度である。 3. 他の吸汁性昆虫のマーキングにも適応できる。 | ||
具体的データ | |||
図1 | |||
図2 | |||
表1 | |||
予算区分 | 新技術実用化 | ||
研究期間 | 2000~2002 | ||
研究担当者 | 高橋明彦、美馬純一、樋口博也、高橋智紀、関口哲生 | ||
発行年度 | 2001 | ||
収録データベース | 研究成果情報 |