少雪地域における「ファイバ−スノウ」の高品質安定多収栽培法

少雪地域における「ファイバ−スノウ」の高品質安定多収栽培法

タイトル少雪地域における「ファイバ−スノウ」の高品質安定多収栽培法
要約「ファイバースノウ」の収量・品質は播種期、消雪後追肥による影響が大きい。硝子粒の発生を抑え、安定した収量を上げるための播種期は10月中旬で、追肥は窒素成分で越冬前3kg/10a、消雪直後3kg/10a、茎立期3kg/10aが適している。
キーワード大麦、ファイバースノウ、播種時期、消雪後施肥、子実重、硝子粒
担当機関福井農試 作物経営部 作物研究グループ
連絡先0776-54-5100 / minoru_yamada@fklab.fukui.fukui.jp / minoru_yamada@fklab.fukui.fukui.jp
区分(部会名)関東東海北陸農業
分類技術、普及
背景・ねらい麦の民間流通移行にともない、その品質改善が求められる中、福井県では平成12年に収量・品質に優れた「ファイバースノウ」を採用し作付の拡大を図っている。しかし、越冬期間中の消耗により、著しい減収となる事例も見られる。また、硝子粒については年次・地域により多発し、品質評価を下げる大きな原因となっている。このことから、「ファイバースノウ」の多収・高品質栽培に向けた播種時期、消雪後追肥について明らかにする。
成果の内容・特徴1.
収量は10月上中旬の播種では差がないが、その収量構成は異なり、10月上旬播は穂数、稔実粒数が多く、10月中旬播は千粒重が大きくなる。また、10月下旬播種では千粒重は大きいものの穂数が十分に確保されず減収する。一方、硝子粒率は播種期が遅くなるにつれ低下する(表1)。
2.
「ファイバ-スノウ」は越冬期間中にも分げつを盛んに行う。このため、越冬前追肥は施肥回数が増えるほど、消雪後の茎数は増加しSPADの低下も小さい。穂数も同様の傾向を示すが、3回分施では分げつ過剰となり最終的に穂数が平方メートル当り600本を超え倒伏を招く。また、穂数が増加することで千粒重が低下し、増収効果は小さくなる(図1)。
3.
硝子粒の発生率は穂数との間に正の相関が見られ、平方メートル当り穂数を400本以下に制御することで硝子粒率を40%以下に抑えることができる(図2)。
4.
穂数への影響は播種期が大きく、早播になるほど増加する。また、消雪後追肥では2回追肥区と3回追肥区の穂数の差があまりなく、硝子粒率は3回追肥区で大きく増加する。このことから、硝子粒の発生を抑え、安定収量を確保するためには穂数を平方メートル当り400本程度とした場合、播種時期は10月中旬、消雪後追肥は消雪直後+茎立期にそれぞれ窒素成分で3kg/10aとすることが望ましい(図3)。
成果の活用面・留意点1.
硝子粒は穂数との相関が高く、穂数を制御することで硝子粒発生率を抑えることができる。
2.
越冬前追肥は11月中下旬に窒素成分3kg/10aを必ず施用する。
3.
止葉抽出期以降の追肥は硝子粒の増加を招くので行わない。
4.
本結果は、福井県平野部の細粒グライ土で適用が可能である。
具体的データ
図表
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予算区分21世紀プロ1系(受託)
研究期間1999~2002
研究担当者山田 実、笈田 豊彦(福井県農業技術経営課)、井上 健一
発行年度2002
収録データベース研究成果情報

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