給食残渣由来飼料の豚における適正給与方法

給食残渣由来飼料の豚における適正給与方法

タイトル給食残渣由来飼料の豚における適正給与方法
要約学校給食残渣由来発酵乾燥物を養豚用飼料として利用する場合、肥育前期に30%混合飼料、肥育後期に10%混合飼料として給与することが可能である。
キーワードブタ、給食残渣、発育性
担当機関栃木畜試 畜産技術部 中小家畜研究室
連絡先028-677-0303
区分(部会名)関東東海北陸農業
分類技術、普及
背景・ねらい外食産業や食品製造業、学校給食などから排出される食品残渣は一部の養豚農家で利用されているが、ほとんどは焼却埋立され、環境への負荷が大きくなっている。
このような背景から食品残渣を資源として有効利用できる方法の確立が望まれており、本試験では、学校給食残渣について養豚用飼料としての有用性を明らかにする。
成果の内容・特徴1.
調理残渣と食べ残しを含む学校給食残渣を4日間連続で収集し、急速発酵乾燥装置搭載車によって約70℃で最長6日間好気発酵乾燥させて製造した(図1)学校給食残渣由来発酵乾燥物を供試し、肥育豚における給与時期(試験1)と混合割合(試験2)について調査した。試験1では、市販配合飼料に発酵乾燥物を10%混合した飼料を作製し、無給与区、前期給与区、後期給与区、全期間給与区の4試験区に分け試験を実施した。試験2では、肥育前期に10%混合飼料、30%混合飼料、50%混合飼料を給与し、肥育前期における限界混合割合を調査した。尚、肥育後期には3区とも10%混合飼料を給与した。
2.
学校給食残渣由来発酵乾燥物の成分は粗蛋白質が19.2%、粗脂肪が7.2%など市販の配合飼料と比較しても遜色はなく、成分の変動もほとんど見られなかった。安全性(重金属、サルモネラ、大腸菌、過酸化物価、カビ毒)についても問題なかった。
3.
給与時期については、発育成績は、110kg到達日齢において全期間給与区が無給与区、前期給与区に比べ有意に早かった。1日平均増体重及び飼料要求率には統計的な差は認められなかったが、後期給与区、全期間給与区が良い傾向を示した(表1)。枝肉成績、肉質成績(一般成分、色)、市場出荷成績では各区に差は認められず、10%混合飼料であれば肥育のどの期間に給与しても発育性、産肉性には影響ないことがわかった。
4.
混合割合については、発育成績は、肥育前期における1日平均増体重、飼料要求率ともに50%給与区が他の2区に比べて有意に劣る結果となった(表2)。枝肉成績、肉質成績の脂肪融点、脂肪酸組成などは、3区の間に差はなく、枝肉や脂肪の質への影響はなかった(表3)。旨味成分に関しては、イノシン酸が50%給与区で低い傾向を示した。
5.
以上のことから、学校給食残渣由来発酵乾燥物の給与は、肥育前期に30%混合飼料、肥育後期に10%混合飼料を給与することが可能であることがわかった。
成果の活用面・留意点1.
今回使用した学校給食残渣由来発酵乾燥物は、肥育豚において、肥育前期に30%混合飼料、肥育後期に10%混合飼料を給与する方法により活用できる。
2.
今後は、製造コストの低減や、流通量の安定的確保等、解決していかなければならない課題も多く、リサイクル、環境問題、教育的な意義で取り組んでいく必要がある。
3.
製品化する場合は栄養水準や微量成分の影響についての検討が必要であり、肥育後期における混合割合についても、さらなる検討が必要である。
具体的データ
図表
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予算区分県単
研究期間2002~2003
研究担当者小池達也
発行年度2004
収録データベース研究成果情報

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