トマト遺伝子の大量発現解析を可能とするDNAアレイ

トマト遺伝子の大量発現解析を可能とするDNAアレイ

タイトルトマト遺伝子の大量発現解析を可能とするDNAアレイ
要約トマトの果実と葉で発現する10,914個の遺伝子を配置したDNAアレイを作製した。これにより、トマト遺伝子の網羅的な発現解析が可能である。
キーワードDNAアレイ、遺伝子発現解析、トマト
担当機関千葉農総研 生物工学部 遺伝子工学研究室
連絡先043-291-9534
区分(部会名)関東東海北陸農業
分類科学、普及
背景・ねらいDNAアレイ技術は、数千の遺伝子発現を同時に測定できる研究ツールである。DNAアレイを用いて遺伝子発現解析を行うことにより、さまざまな条件下での生理的変化や品種、系統間の生理的特性を知ることができる。このため、DNAアレイ技術の開発には、植物生理学や植物病理学など、多くの方面から期待が寄せられている。
これまでに、イネ、シロイヌナズナといったモデル植物のDNAアレイが開発され、広く利用されているが、国内で利用可能なトマトのDNAアレイは未開発である。そこで、トマトの大量遺伝子発現解析が可能となるDNAアレイを作製する。
成果の内容・特徴1.
作製したDNAアレイは、トマト(品種:Micro-Tom)果実と葉で発現する遺伝子に由来するcDNAクローンの挿入配列をPCR法により増幅し、ナイロンメンブレン上に固定したマクロアレイである(図1)。アレイ上には、10,914個の遺伝子のDNAが配置され、それらの塩基配列情報は、トマトESTデータベースMiBASE<http://www.kazusa.or.jp/jsol/microtom/indexj.html>で公開されている。本DNAアレイでは、放射性同位元素でターゲットとなるRNAを標識し、プローブ上のシグナルから遺伝子発現量を測定する。
2.
トマト果実のRNAを用いた実験では、DNAアレイ上に配置した大部分の遺伝子の発現が検出できる(図2)。
3.
DNAアレイを用いた遺伝子発現解析の1例として、成熟段階別‘Micro-Tom’の果実を供試したところ、果実成熟とともに発現量が増大するPhytoene synthase等の既知の遺伝子の発現変動が測定できることを確認した(表1)。
成果の活用面・留意点1.
トマトDNAアレイを用いて、トマト遺伝子の網羅的発現解析が可能になる。
2.
解析により得られる遺伝子発現情報は、植物生理の解明や育種の効率化に利用できる。
3.
信頼性の高い結果を得るために、糖やタンパク質のような不純物の少ない、高純度のRNAを使用する。
4.
DNAアレイの分譲については、千葉県農業総合研究センターが照会窓口である。
具体的データ
図表
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予算区分高度化事業
研究期間2002~2004
研究担当者Moez Torki(筑波大)、丸諭、桑田主税、今西俊介(野茶研)西村繁夫(筑波大)、山本直樹(かずさDNA研)、柴田大輔(かずさDNA研)、青木孝一、前田ふみ、津金胤昭、渡邊学
発表論文1)津金ら(2003)育種学研究5別2:168.
発行年度2004
収録データベース研究成果情報

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