黒毛和種のワンショット過剰排卵処理法

黒毛和種のワンショット過剰排卵処理法

タイトル黒毛和種のワンショット過剰排卵処理法
要約黒毛和種において、水酸化アルミニウムゲルを用いたワンショット法による過剰排卵処理を行った場合、漸減投与法と比較し遜色ない採卵成績が得られる。またワンショット法における卵胞刺激ホルモン(FSH)投与量は、従来の30AUから25AUまで減量可能である。
キーワード水酸化アルミニウムゲル、ワンショット法、過剰排卵処理
担当機関岐阜畜研 飛騨牛研究部
連絡先0577-68-2226
区分(部会名)関東東海北陸農業
分類技術、参考
背景・ねらい牛の過剰排卵処理は、一般的にFSHを1日2回、数日間にわたり漸減投与する方法が用いられているが、この方法では牛に対するストレスが大きい上、ホルモン処理も煩雑となるため、過剰排卵処理法の簡易化が求められている。
近年、ワクチンのアジュバントや薬剤の賦形剤などして利用されている水酸化アルミニウムゲルはFSHに対して高い吸着性、および徐放性を有することが明らかにされている。そこで、黒毛和種における水酸化アルミニウムゲルを用いたFSHの単回筋肉内投与(ワンショット法)による過剰排卵処理法について、従来の漸減投与法と採卵成績を比較し、その有効性を確認するとともに、ワンショット法におけるFSH投与量の検討を行う。

成果の内容・特徴1.
ワンショット法における薬剤調整は、必要量のFSHを3mg/ml濃度の水酸化アルミニウムゲル5mlと混合することにより行う。
2.
水酸化アルミニウムゲルは粘性が低く、FSHとの混合は容易である。
3.
同一牛について表1に示すスケジュールに従いワンショット法(FSH30AU)、及び漸減投与法による過剰排卵処理を1回ずつ行い採卵成績を比較した場合、平均黄体数、平均回収卵数、平均正常胚数に有意な差は認められない(表2)。
4.
ワンショット法におけるFSH投与量を30AUと25AUで採卵成績を比較した場合、平均黄体数、平均回収卵数、平均正常胚数に有意な差は認められない(表3)。また、回収卵の品質は、25AUで処理した場合にAランク胚の割合が有意に高く(p0.05)、Cランク胚、変性胚の割合が低い(p0.05)(図1)。
5.
水酸化アルミニウムゲルを用いたワンショット法は、過剰排卵処理の簡易化、省力化に有効な技術であり、黒毛和種の場合FSHの投与量は25AUまで減量することが可能である。

成果の活用面・留意点1.
過剰排卵処理に対する反応には個体差がある。
具体的データ
表1
表2
表3
図1
予算区分県単受託
研究期間2004~2006
研究担当者林  登、加藤誠二、坂口慎一、澤田幹夫(岐阜畜研)、木村康二、角川博哉(畜草研)、関  誠、竹内昭司(川崎三鷹製薬)
発行年度2005
収録データベース研究成果情報

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