ベール成形室内液材添加装置を用いた部分添加法による低コストなサイレージ調製

ベール成形室内液材添加装置を用いた部分添加法による低コストなサイレージ調製

タイトルベール成形室内液材添加装置を用いた部分添加法による低コストなサイレージ調製
要約ロールベーラのベール成形室内に装着した添加装置は、集草列の形状に影響を受けず効果的に液剤を添加することができる。また、本装置と部分添加法を組み合わせることで、低コストで良質なサイレージ調製が可能である。
担当機関三重科技セ 畜産研究部 大家畜研究課
連絡先0598-42-2029
区分(部会名)関東東海北陸農業
分類技術、参考
背景・ねらい牧草類などの予乾体系を組み入れた収穫調製作業では、良質なサイレージ調製をするために乳酸菌添加資材等が利用される場合がある。しかし、通常なされている集草列への直接添加は、列の形状(幅)、圃場条件や集草量さらにはオペレータの熟練度等に左右されるため、添加の不均一や添加資材の損失が想定される。(図1)。
そこで、集草列の形状(幅)に影響されない添加装置を開発するとともに、添加資材費のコスト低減を図るための部分添加法を検討する。

成果の内容・特徴1.
ベール成形室内添加装置は、3個のノズルをそれぞれロールべーラの成形室前方(左右一対)とピックアップドラム後方中央部に装着したものであり、成形室内で液剤を噴出することができるため、集草列の形状に左右されることなく効果的に液剤を添加することができる(図1)。
2.
本装置は、ベール成形開始時間から結束終了までの時間帯において、3つの異なる作業工程での散布が可能であり、ベール中心部、表面部、全体に添加することができる中心添加法では、ベール成形作業開始から一定時間添加作業を行い、ベール中心部に液剤を添加をする(添加時間30秒、成形時間60秒の場合、ベール重量割合で約50%の添加率と試算される)。表面添加法では、ベール結束時の20秒間(トワイン繰り出し平均時間)に添加作業を行い、ベールの表面部に液剤を添加するもので、ベール成形室内にノズルを取り付けることで可能となる添加方法である(図2)。
3.
中心添加法および表面添加法のいずれの添加法においても、イタリアンライグラスサイレージのV-スコアは95以上を示し、良質なサイレージ調製が可能である(表1)。
4.
部分添加法による添加資材の費用は、従来の全体添加法に対して、それぞれ中心添加法で約40%程度、表面添加法で約30%程度まで低減することができ費用対効果に優れる(図3)。

成果の活用面・留意点1.
添加資材の添加精度の向上および低コストなサイレージ調製を実施する際の基礎資料として活用できる。
2.
部分添加法の添加率は、材料草の水分含量、ベール成形時間、トワイン結束時間等の要因によって変化するため、添加作業に先行してこれら要因を把握する必要がある。
3.
本成果はイタリアンライグラスを用いた結果であり、他草種で実施する場合は別途検討が必要である。

具体的データ
図1.集草列の形状変化と添加位置の関係および成形室内に装着した添加装置。
図2.部分添加法と添加部位の関係
図3.部分添加法による添加資材の費用低減効果
表1.乳酸菌添加資材の部分添加法がイタリアンライグラスサイレージ発酵品質に及ぼす影響
予算区分県単経常
研究期間2006~2008
研究担当者平岡啓司、三宅健雄(三重科技セ)、石﨑雄介、後藤正和(三重大学大学院)
発行年度2007
収録データベース研究成果情報

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