カキ果皮のメラニン生成抑制効果と活性成分含量

カキ果皮のメラニン生成抑制効果と活性成分含量

タイトルカキ果皮のメラニン生成抑制効果と活性成分含量
要約カキ果皮抽出物は、汎用成分であるコウジ酸と同等以上の強いメラニン生成抑制効果があり、活性成分はイソクエルシトリンとハイペリンである。これらは果皮に局在しており、成熟期に多く含まれる。また「松本早生富有」などの完全甘柿に多い。
キーワードカキ、果皮、メラニン生成抑制、クエルセチン配糖体
担当機関岐阜農技セ 野菜 果樹部
連絡先058-239-3133
区分(部会名)関東東海北陸農業
分類研究、普及
背景・ねらいカキは、他の果物のような多様な加工品が開発されておらず、規格外品等の有効活用方法が求められている。またカキはビタミンC等を豊富に含み古来より美容に良い食材とされてきたが、有効成分や効果についての科学的根拠は乏しい。一方、化粧品業界では、汎用物質のコウジ酸に代わる美白効果を有する天然物由来の活性成分の探索が行われている。そこで、カキ果皮の美白効果と活性成分ならびに果実中での成分の挙動について明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. カキ果皮抽出物は、メラニン生成抑制効果を持ちマウスB16メラノーマ細胞においてはコウジ酸と同等以上の活性が認められる(データ略)。またヒト三次元表皮モデル(JTEC社 LabCyte melano model)においても濃度依存的に活性が認められる。(図1)。
  2. メラニン生成抑制効果の活性成分はフラボノール配糖体で、クエルセチンにグルコースが結合したイソクエルシトリンと、クエルセチンにガラクトースが結合したハイペリンである。(図2)。
  3. クエルセチン配糖体は、果皮に局在し、果肉に比べて100倍以上の含有量である。(データ略)。
  4. クエルセチン配糖体は、幼果から成熟果までどのステージの果皮にも含まれるが、特に着色が始まると急激に増加する傾向がある。(図3)。
  5. 含有量には品種間差が認められ、調査した10品種では約3倍の差が認められる。また完全甘柿で含有量が多い傾向にあるとともに、甘柿と渋柿では2種類の構成比に差が認められる。(図4)。
成果の活用面・留意点
  1. 干し柿の加工残渣や規格外品の有効活用に繋げるため、岐阜県内の企業において実用化に向けての商品開発を行っている(特許の実施許諾済み)。
  2. 年次変動や栽培地での変動は明らかにしておらず、含有量は必ずしも保証するものではない。
具体的データ
図1 ヒト皮膚三次元モデルにおけるカキ果皮抽出液の細胞内メラニン量への影響
図2 カキ果皮に含まれるメラニン生成抑制物質
図3 カキ「富有」果皮中のクエルセチン配糖体含有量の推移(2007年)
図4 クエルセチン配糖体の成熟果実の果皮中含有量の品種間差(2007年)
予算区分県単(地域連携プロジェクト)
研究期間2006~2008
研究担当者新川猛、大口健司((財)岐阜国際バイオ研)、飯沼宗和(岐阜薬科大)
特許出願(公開)大口ら「メラニン産生抑制剤及び皮膚外用剤」特開2008-208073
発行年度2008
収録データベース研究成果情報

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