タイトル | 虫見板による施設アスパラガスのネギアザミウマ防除時期の判定 |
要約 | 施設栽培のアスパラガスにおいて、ネギアザミウマによる被害許容水準である被害若茎率5%以下にするためには、虫見板による擬葉払い落とし成幼虫数が平均0.8頭になる前に防除する必要がある。 |
キーワード | 施設アスパラガス、ネギアザミウマ、被害許容水準、虫見板 |
担当機関 | 広島農技セ 環境研究部 |
連絡先 | 0824-29-0521 |
区分(部会名) | 近畿中国四国農業 |
分類 | 技術、参考 |
背景・ねらい | ネギアザミウマは施設アスパラガスの主要害虫の一つである。本虫は若茎にかすり状の食害痕を残し品質を低下させる。広島県の産地では低コスト化、省力化栽培の確立とともに消費者の農作物に対する安全指向のために減農薬栽培が試行されている。そこで防除時期の目安とするため、生産者が実行可能な簡便な生息密度調査方法を検討する。
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成果の内容・特徴 | - 被害許容水準を被害若茎率5%とした時の若茎当たりネギアザミウマ平均生息成幼虫数は、若茎からアルコールで分離した場合、2.0頭である(図1)。
- 若茎当たりネギアザミウマ平均生息成幼虫数2.0頭の時、捕虫網(直径36cm)による平均擬葉払い落としネギアザミウマ成幼虫数は0.9頭である(図2)。
- 捕虫網での平均擬葉払い落としネギアザミウマ成幼虫数0.9頭の時、虫見板(黒色、B5版)での平均払い落としネギアザミウマ成幼虫数は0.8頭である(図3)。
- 以上のことから、若茎被害を5%以下にするためには、虫見板による調査における払い落としネギアザミウマ成幼虫数が平均0.8頭以上になる前に防除が必要である。
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成果の活用面・留意点 | - 虫見板による払い落とし調査は、腰の高さあたりの擬葉の下に虫見板を水平に置き、擬葉を1ヵ所当たり3回手のひらでたたき、板上のネギアザミウマ成幼虫を数える。
- 1圃場当たり10カ所以上の虫見板による擬葉払い落とし調査が必要である。
- 今後、圃場で若茎におけるネギアザミウマ生息成幼虫数と虫見板による擬葉の払い落とし成幼虫数を調査し、比較検討する必要がある。
[具体的データー]
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具体的データ |
図1 |
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図2 |
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図3 |
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予算区分 | 県単 |
研究期間 | 1999~2002 |
研究担当者 | 星野滋、浅井三礼 |
発表論文 | なし |
発行年度 | 2001 |
収録データベース | 研究成果情報 |