熱水土壌消毒によるシュンギク萎凋病防除

熱水土壌消毒によるシュンギク萎凋病防除

タイトル熱水土壌消毒によるシュンギク萎凋病防除
要約防除の困難なシュンギク萎凋病(Fusarium oxysporum)は高温期を中心に発生する。これに対して熱水土壌消毒(90℃,150L/m2)をおこなうと、Fusarium属菌密度が低下し、高い防除効果が得られる。
キーワードシュンギク、萎凋病、Fusarium、熱水土壌消毒
担当機関兵庫農総セ 農技 病害虫防除部
連絡先0790-47-1222 / Yutaka_Iwamoto@pref.hyogo.jp / Yutaka_Iwamoto@pref.hyogo.jp
区分(部会名)近畿中国四国農業
分類技術、普及
背景・ねらいシュンギク萎凋病は罹病株の導管を褐変させ,萎凋・枯死させるため、発生すれば経済的被害の大きな病害である。本病は、Fusarium oxysporunによって引き起こされる土壌病害であるため、その防除は極めて困難である。また,より安全な農作物を求める消費者志向や作業者の安全性の観点から、農薬の使用を敬遠する傾向がある。こうした背景から,シュンギク萎凋病防除に対しては農薬を利用しない土壌消毒技術として熱水を用いた防除法を検討する。
成果の内容・特徴
  1. 熱水処理は熱水土壌消毒機(丸文製作所、BW-35、35万kcal/h)から熱水を散水チューブへ送水し,土壌中に熱水を注入する(熱水処理:2004年8月3日)。処理条件は排出水温90℃,注入水量150L/m2とする。熱水注入後の地温変動は土壌の比較的浅い部分(地表下5~10cm)では,熱水注入後,急激に地温が上昇し、土壌深部の地温上昇は比較的緩やかであるが,昇温効果が長時間持続する(図1)。
  2. 土壌中の全Fusarium属菌数の変化(ハウス内5カ所、土壌深度20cmまで)を調査すると,対照の無処理区ほ場の菌数が約104個/gであったものが約105個/gに増加していたのに対して,熱水処理区のFusarium属菌数は顕著に減少し、希釈平板による検出限界以下である(表1)。
  3. シュンギク萎凋病の発病株率は,熱水処理区で0.3%であったのに対して,対照の無処理区では萎凋病による萎凋・枯死株が多数観察され,収穫時の平均発病株率は22.3%であり、防除価は98.7と高い効果を示す(表2、図2、図3)。
  4. 消毒にかかるコストについては土壌消毒機の価格を除いた費用は、約4,400円/aとなり土壌消毒剤を用いた場合とほぼ同等である。また処理に要する時間は3.3h/aである。

成果の活用面・留意点
  1. 汚染土の移動(作業器具の洗浄等)等による消毒後ほ場の再汚染に留意する。
  2. 目標温度は地表下10cmで60℃とする。

具体的データ
図表
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予算区分国庫
研究期間2001~2004
研究担当者岩本 豊、小松正紀、竹川昌宏、田中尚智、八瀬順也
発行年度2004
収録データベース研究成果情報

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