ネオニコチノイド系殺虫剤の主幹部散布によるミカンハモグリガの防除

ネオニコチノイド系殺虫剤の主幹部散布によるミカンハモグリガの防除

タイトルネオニコチノイド系殺虫剤の主幹部散布によるミカンハモグリガの防除
要約ネオニコチノイド系殺虫剤を未結果カンキツ樹の主幹部に吹き付けることでミカンハモグリガが防除でき、処理時間は慣行防除の約1/3に省力できる。
キーワードカンキツ、ネオニコチノイド、ミカンハモグリガ、主幹部散布、未結果樹
担当機関山口大島柑きつ試
連絡先0820-77-1019 / a17202@pref.yamaguchi.lg.jp / a17202@pref.yamaguchi.lg.jp
区分(部会名)近畿中国四国農業
区分(部会名)果樹
分類技術、参考
背景・ねらいカンキツの苗木、高接樹、移植樹や交互結実栽培の遊休樹などの未結果樹では、ミカンハモグリガの防除は最も重要な管理の一つである。しかし、薬剤散布は苗木、高接ぎ樹および移植樹では10日~2週間間隔で4~5回、夏季せん定による交互結実栽培では3回程度で、高温期における作業は身体的な負担が大きい。このことから、ネオニコチノイド系殺虫剤の主幹部散布によるミカンハモグリガの省力防除技術の可能性を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. チアメトキサム剤、クロチアニジン剤の主幹部散布によるミカンハモグリガの防除効 果はいずれも高く、1回処理で慣行防除の3回散布と同等の防除効果が得られる(表1)。効果の高い施用時期は、夏枝の発芽前である(データ省略)。
  2. 主幹部散布の処理時間は慣行防除の約1/3に減少する(表2)。
  3. 1樹当たりの施用量が、チアメトキサム10%顆粒水溶剤では苗木で10倍液10ml(成分 量0.1g)、幼木で10倍液20ml(成分量0.2g)、若木および成木では10倍液100ml(成分量 1.0g)で、クロチアニジン16%水溶剤では苗木で20倍液10ml(成分量0.08g)、幼木で20 倍液20ml(成分量0.16g)、若木および成木では20倍液100ml(成分量0.8g)で、翌年の 着花に影響しない被害度30以下の防除効果が得られる(表3、4)。
  4. 主幹部散布における翌年の樹体への薬剤残留は、4月採取の旧葉で微量検出されるが、新葉および果実では検出されない(表5)。

成果の活用面・留意点
  1. ネオニコチノイド剤の主幹部散布は現在登録がないが、苗木や交互結実遊休樹等の未結果樹を対象とし、チアトメキサム剤はカンキツ苗木に対して1樹当たり10倍液10ml処理、クロチアニジン剤ではウンシュウミカンに対して1樹当たり20倍液100mlという内容で平成17年に農薬登録申請予定である。
  2. 苗木は主幹部周囲、若木では株元から50cm程度の主幹部周囲に散布する。1回散布で 約3ヶ月程度効果は持続するが、処理直後の降雨は防除効果を低下させるとともに効果 期間を短縮させるので、最低2~3日降雨が予想されない日に処理する。

  3. 老齢樹や弱勢樹では防除効果が劣ることがある。

  4. 本防除法によるミカンハダニのリサージェンスは認められない。

  5. 年間1~2回処理による夏枝および夏枝~秋枝におけるミカンハモグリガの防除が可 能となるため、省力化と軽作業化が図られる。

具体的データ
図表
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予算区分国庫(連携開発)
研究期間1997~2004
研究担当者岡崎芳夫、宮田明義、池田行謙
発表論文宮田・岡崎(2002)園学研1:137-142岡崎・池田・宮田(2004)園学雑73別2:306
発行年度2004
収録データベース研究成果情報

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