縦うね茶園における樹冠下施肥作業の労働負担

縦うね茶園における樹冠下施肥作業の労働負担

タイトル縦うね茶園における樹冠下施肥作業の労働負担
要約うね間施肥(慣行施肥)の方法に比べ、樹冠下施肥は、作業姿勢および心拍数で推定した仕事率からみて作業者への負担が大きい。自然流下式の背負い式施肥機を利用すれば、ノズルの先端からの樹冠下施肥が容易になり、身体負担が小さい。
担当機関奈良農技セ 茶業振興センター
連絡先0742-81-0019
区分(部会名)近畿中国四国農業
分類技術、参考
背景・ねらい奈良県内の茶園は縦うね傾斜が多く、施肥は一般的に手散布によりうね間へ行われている。近年、茶園の施肥量を削減することを目的に、施肥の効率化の方法として茶の樹冠下に施肥を行う樹冠下施肥技術の有効性が認められている。しかし、現実の施肥作業においては、樹冠下まで肥料を散布するには、手散布では作業者の労働負担が大きいと思われる。
そこで、施肥方法が労働負担等に及ぼす影響を摘出し改善点を検討するため、縦うね傾斜茶園における樹冠下施肥と慣行施肥法および背負い式施肥機による施肥の方法について、作業姿勢および作業時心拍数を調査し、身体負担について検討する。
成果の内容・特徴
  1. 圃場の傾斜の有無による作業姿勢の違いは小さいが、施肥法による違いが大きい(表1、図1)。
  2. 体幹は、うね間施肥では直立姿勢に近い傾斜角度の出現が多く、背負い式施肥では、傾斜角度0~20度とやや前傾した姿勢の割合が多く、重量物を背負うことの影響が現れる(図1)。
  3. 樹冠下施肥では、体幹は傾斜角度60~90度、大腿は10~40度の発生割合が多く、ヒザを曲げた中腰姿勢と腰を曲げた前傾姿勢が多い。一方、背負い式施肥やうね間施肥では、体幹の前傾はほとんどない(図1)。
  4. 姿勢と身体特性から推定する作業中の腰部椎間板圧迫力では、樹冠下施肥で高い圧迫力に分布が多く、腰への負担が大きい。一方、背負い式施肥やうね間施肥では、圧迫力が低く腰への負担が小さい(図2)。
  5. 心拍数から推定する各施肥方法の仕事率は、施肥法間では樹冠下施肥の仕事率が最も大きく(P=0.01)、うね間施肥および背負い式施肥機は同程度で樹冠下施肥に比べて仕事率は小さい。この結果より、負荷は樹冠下施肥で最大で、うね間施肥および背負い式施肥機では小さいことが示される(図3)。

成果の活用面・留意点
  1. 背負い式施肥機による樹冠下への施肥は、肥料が樹冠下に入る効率が悪いので、ノズルを改良する必要がある。

具体的データ
図表
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予算区分県単
研究期間2003~2003
研究担当者前川寛之
発表論文農作業研究39(別1):79-80、2004
発行年度2004
収録データベース研究成果情報

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