メッシュ気温を利用した「やぶきた」の一番茶生育予測法

メッシュ気温を利用した「やぶきた」の一番茶生育予測法

タイトルメッシュ気温を利用した「やぶきた」の一番茶生育予測法
要約メッシュ気候値とアメダス気温実況値から推定したメッシュ気温を用いて、滋賀県内集団茶園の「やぶきた」の一番茶萌芽期と一番茶葉数を、それぞれ±1.4日、±0.37枚の誤差で予測することができる。
キーワードチャ、メッシュ気温、生育予測法、一番茶萌芽期、一番茶葉数
担当機関滋賀県農業総合センター 茶業指導所 茶振興担当
連絡先0748-62-0276 / ga39@pref.shiga.jp / ga39@pref.shiga.jp
区分(部会名)近畿中国四国農業
分類科学、参考
背景・ねらい近年、地球温暖化やエルニーニョ、ラニーニャ現象等の影響により気象変動が大きくなる傾向にあり、一番茶の生育時期についても年次間差が大きくなってきている。このため、気象要素から一番茶芽の生育を予測し、適期管理による高品質茶生産を効率的に行うために茶生育の予測情報を提供することが重要となっている。
そこで、メッシュ気候値とアメダス気温実況値から推定した滋賀県内集団茶園が属するメッシュ気温の推定精度を検討するとともに、これまでに作成した一番茶萌芽期予測法と一番茶葉数予測法(近藤、茶研報No.97)を用いて、メッシュ気温による県内集団茶園の一番茶芽の生育予測法を作出する。
成果の内容・特徴
  1. 2万5千分1地形図(国土地理院発行)等を用い、県内集団茶園および近隣のアメダス観測点が存在する3次メッシュ(約1km×1km)コードを特定するとともに、集団茶園とアメダス観測点のメッシュ間の距離を、経緯度等を利用して求める(図1)。
  2. 清野(農業環境研究所)のアメダスデータのメッシュ化手法に従い、集団茶園およびアメダス観測点の3次メッシュの日別平均気温平年値と、集団茶園から距離30km以内に存在するアメダス観測点(4~6地点)の平均気温実況値とを用い、平年差の距離重み付け法によりメッシュ気温を推定する(図1)。
  3. 県内主要集団茶園のメッシュ気温は、信楽、土山、大津、蒲生、上野、亀山、京田辺の計7地点のアメダスデータで推定することができ、その推定誤差は日別平均気温で±0.8~1.0℃で、積算期間が長くなるほど推定誤差が小さくなる(図2)。
  4. 「やぶきた」一番茶萌芽期予測法は、予測実行日までは実測値を、それ以後は平年値を用いて、3月10日からの積算気温が256.5℃を超えた翌日を萌芽期とするもので(図1)、メッシュ気温を用いても、平年萌芽期の7~10日前に±2.0日の誤差で、最終的に±1.4日の誤差で萌芽期を予測できる(表1)。
  5. 「やぶきた」一番茶葉数予測法は萌芽期予測法同様、予測実行日までは実測値を、それ以後は平年値を用いて、(式)推定葉数 = 0.011 × 萌芽期推定日からの積算気温 - 0.8522により葉数を予測するものであるが(図1)、メッシュ気温を用いても、予測実行日7日後の葉数を±0.40枚の誤差で、最終的に±0.37枚の誤差で(図3)予測できる。

成果の活用面・留意点
  1. メッシュ気温は、メッシュ内の平均的な標高や地形における推定値であるため、微気象的に極端に特性が異なる地点では誤差が大きくなる。
  2. 本一番茶葉数予測法は、開葉数の推移に無被覆茶園と差がみられないことから、直掛け被覆茶園においても利用することができる。

具体的データ
図表
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予算区分県単
研究期間2002~2004
研究担当者近藤知義
発行年度2004
収録データベース研究成果情報

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