コムギ赤かび病菌の感染時期の違いによるDON濃度と一穂粒重への影響

コムギ赤かび病菌の感染時期の違いによるDON濃度と一穂粒重への影響

タイトルコムギ赤かび病菌の感染時期の違いによるDON濃度と一穂粒重への影響
要約赤かび病菌は出穂期~登熟中期までの感染でデオキシニバレノール(DON)を産生する。コムギの出穂10日後~20日後までに赤かび病菌に感染すると、他の時期の感染よりもDON濃度が高まり一穂粒重が減少する。
キーワードコムギ赤かび病、DON汚染、感染時期、農林61号、ふくさやか、一穂粒重
担当機関滋賀農技セ 環境研究部 病害虫管理担当
連絡先0748-46-2500
区分(部会名)近畿中国四国農業
分類技術、参考
背景・ねらい2002年よりムギ赤かび病に起因するマイコトキシンであるデオキシニバレノール(以下、DONとする)の暫定基準値が1.1ppmに設定されている。そこで、DON汚染を軽減できる防除時期を検討するため、滋賀県の主要作付け品種である農林61号とふくさやかについて、赤かび病菌の感染時期の違いによるDON濃度と一穂あたり粒重(以下、一穂粒重とする)への影響について調査する。
成果の内容・特徴
  1. 立毛中での明らかな病徴は、農林61号、ふくさやかともに、出穂期~出穂25日後の赤かび病菌の接種で認められる(データ省略)。
  2. DON産生(>0.2ppm)は、農林61号は出穂期~出穂40日後、ふくさやかは出穂期~出穂35日後までの赤かび病菌の接種で認められる。このことから、現地ほ場において出穂期から立毛中の発病が確認されない登熟中期まで、赤かび病菌の感染により、DON汚染が起こる場合がある(図1)。
  3. DON濃度は、農林61号よりもふくさやかにおいて高く、農林61号は開花期間前半(出穂5~15日後)、ふくさやかは開花期間後半(出穂10~20日後)に感染するとDON濃度が高まる傾向が認められる(図1)。
  4. 一穂粒重は、農林61号、ふくさやかともに、開花期間中の赤かび病菌の感染で減少する(図2)。
成果の活用面・留意点
  1. 赤かび病の防除時期の指標として活用できる。
  2. 出穂期から開花期、成熟期までの期間は栽培地域、品種、気象等で変動するので、本成果を防除時期の指標にする際は、ほ場でのムギの出穂、開花の状態を細かく調査するなどの注意が必要である。
  3. 今回供試した赤かび病菌はDON産生菌であり、西日本で多いニバレノール産生菌による影響は検討の必要がある。
具体的データ
図1
図2
予算区分県単
研究期間2003~2007
研究担当者金子 誠、尾賀邦雄、北澤 健
発行年度2007
収録データベース研究成果情報

研究成果情報アクセスランキング

Copyright 2017 農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター

Tsukuba Business-Academia Cooperation Support Center, Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council Secretariat