青果用カンショ「ベニオトメ」の収量・品質に好適な前作

青果用カンショ「ベニオトメ」の収量・品質に好適な前作

タイトル青果用カンショ「ベニオトメ」の収量・品質に好適な前作
要約ラッカセイ跡での青果用カンショ「ベニオトメ」の栽培が、収量だけでなく、形状、皮色など外観品質面からも優れており、バレイショ跡とキャベツ跡では劣る。これには、ミナミネグサレセンチュウの密度と跡地土壌の養分状態が関与している。
担当機関九州農業試験場 畑地利用部 生産管理研究室
連絡先0986-22-1506
区分(部会名)九州農業
専門栽培
研究対象いも類
分類指導、普及
背景・ねらい南九州畑作地帯においては、カンショの高品質化によりカンショを基軸作物とした高収益作付体系を確立することが求められている。そこで、前作の違いが青果用カンショ「ベニオトメ」の収量・品質に与える影響を明らかにし、高品質生産のための前作の適性評価を行うとともに、それに関与する要因を究明する。
成果の内容・特徴
  1. 収量面では、ラッカセイ跡とイタリアンライグラス跡(以下イタリアン跡と略す)で生産効率(収量/地上部重)が高く収量が多くなり、バレイショ跡とキャベツ跡では生産効率が低く低収となる(図1)。
  2. ラッカセイ跡は、ミナミネグサレセンチュウの密度、線虫被害の程度(外観観察により、1:無、2:少、3:中、4:多、5:甚の5段階で表示)がともに低く、バレイショ跡とキャベツ跡では、線虫密度とその被害程度がいずれも高い(図2)
  3. イタリアン跡では、土壌中の交換性カリ含量とカリ/窒素が顕著に増加しており、跡地土壌におけるカリ含量の高さと良好な養分バランスがイタリアン跡の多収に寄与している(図3)。
  4. ラッカセイ跡とイタリアン跡では、イモ1個重が大きく、バレイショ跡では小さくなる傾向を示したが、1個重の変動には差が認められない。前作の違いがイモの長径比に与える影響は小さいが、その変動はキャベツ跡で大きい(表1)。
  5. ラッカセイ跡で生産されたイモの皮色は市場評価の高い濃い鮮紅色を示すが、線虫被害の程度が大きいバレイショ跡とキャベツ跡においては退色傾向を示す(表1)。
  6. ポリフェノール、糖などイモの内容成分には、前作の違いによる影響は認められない(表2)。
カンショを基軸作物とした作付体系
成果の活用面・留意点
  1. この成果は、南九州の火山灰土壌において、ミナミネグサレセンチュウに感受性の品種を用いた場合に適用できる。
  2. 土壌の種類や品種によって前作の影響は異なるので、個別に検討を要する。
具体的データ
図1
図2
図3
表1
表2
カンショを基軸作物とした作付体系
予算区分高収益畑作
研究期間1996~1997
発表論文前作の違いが青果用カンショの生育・収量に与える影響 日本作物学会九州支部会報62:71-75、1996.
発行年度1996
収録データベース研究成果情報

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