豚舎からのふん尿汚水成分と草地への還元量

豚舎からのふん尿汚水成分と草地への還元量

タイトル豚舎からのふん尿汚水成分と草地への還元量
要約豚舎からのふん尿汚水成分は時期により大きく変化しない。また、豚舎の最終槽の上澄み液を液肥と考え、草地へ還元する量はふん尿汚水の電気伝導度(EC)の値を用い、次の式で推定できる。年間液肥施用可能量(ton/10a/y)=380/EC(mS/cm)(年間窒素量60kg/10aの場合)沖縄県畜産試験場・飼料室
担当機関沖縄県畜産試験場 飼料室
連絡先0980-56-5142
区分(部会名)九州農業
専門肥料
研究対象牧草類
分類普及
背景・ねらい現在、沖縄県の養豚農家の代表的なふん尿汚水処理は畜舎外の3~4槽の貯溜槽でふん尿混合のまま曝気しないで処理と、豚舎内のスノコの下でふん尿汚水を貯溜し、バキュームカーで共同貯溜施設へ運搬して処理する方法である。その最終槽の沈殿物は堆肥に、上澄み液は圃場に還元することが勧められている。現在、県内での草地への施用基準は一律な還元量が示されている。しかし、上澄み液を液肥として草地還元する際、肥料成分の濃度は養豚農家および時期的にも変わる可能性があるため、県内の養豚農家および共同処理施設における貯溜槽の最終槽のふん尿汚水成分を分析し、時期的な変化を調べ、さらにそれらの測定値から液肥施用可能量の簡易な推定を試みた。
成果の内容・特徴
  1. 各成分はNが最も多くK、Na、P、Mg、Caの順である。時期による一定の傾向は見られない。C地点はMgを除くすべての項目で高い値を示す。C地点の農家は4年前から、最終処理槽の水分を蒸散させながら残った液体を洗浄水の一部として使用しているため、各元素の濃縮が見られる(図1)。
  2. C地点を除いた県内の一般的な最終槽と考えられる4地点では、肥料としての成分の回帰式は1次式で表せられ、3成分の割合はほぼ一定と思われる。そこで原点をとおる各成分の傾きは窒素158、りん酸11、カリウム86となり、3成分の割合は20:1.4:11となる(図2)。
  3. 暖地型イネ科牧草の期待生草収量のために必要な窒素は年間60kg/10aであり、それに相当する汚水の量は電気伝導度(EC)を測定し、次の式で推定できる(図3)。
  4. 液肥施用可能量(ton/10a/y)=380/EC(mS/cm)
成果の活用面・留意点
  1. 現場ほ場においてECメーターを用いることにより簡易に汚水還元量が推定できる。
  2. 汚水中の窒素のほとんどはアンモニアとして存在しており、また汚水のpHがアルカリ性であり、そのまま圃場に還元するとアンモニアが揮発しやすいので、pHの調整または、土壌中への潅注が必要である。
具体的データ
図表
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予算区分県単
研究期間1998~1998
研究担当者恵飛須則明、庄子一成
発表論文豚舎からのふん尿汚水成分の時期別変化、沖縄畜試研報、35、1997
発行年度1998
収録データベース研究成果情報

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