黒毛和種肥育牛に給与する濃厚飼料中のビタミンA給与基準

黒毛和種肥育牛に給与する濃厚飼料中のビタミンA給与基準

タイトル黒毛和種肥育牛に給与する濃厚飼料中のビタミンA給与基準
要約黒毛和種肥育牛に給与する濃厚飼料中のビタミンA給与量は、適正な発育を保つために肥育前期は625IU/㎏,肉質(脂肪交雑)を高めるために肥育中期は無添加及び、事故防止と発育を促すために肥育後期625IU/㎏の添加が適正であった。宮崎県畜産試験場・飼養部・肉用牛科
担当機関宮崎県畜産試験場 飼養部 肉用牛科
連絡先0984-42-1122
区分(部会名)九州農業
専門飼育管理
研究対象家畜類
分類普及
背景・ねらい肥育農家では、肉質(脂肪交雑)を高めるためにビタミンA投与を制限する肥育方法が広く行われている。しかし、ともすれば極端な飼養管理のために、夜盲症,出血便及び四肢の腫れなどの生体におけるビタミンA欠乏症や肝臓廃棄,枝肉における瑕疵の発生などが生じている。さらに、ビタミンA不足により発育が抑えられ枝肉重量が小さくなるなど、肥育経営にとって大きな障害となっている。そこで、黒毛和種肥育牛の事故防止と肉質向上を図るために、濃厚飼料中に添加するビタミンAの適切な給与基準を検討した。
成果の内容・特徴黒毛和種肥育牛の事故防止と肉質の向上を図るためのビタミンAの適切な給与方法を検討するため肥育試験を実施した。処理は濃厚飼料1㎏当たりの添加量の調整で実施し、次のような結果を得た。
  1. 肥育前期(生後11~16ヶ月齢)の添加量は発育を促すために最低で濃厚飼料中に625IU/㎏程度の添加が必要であった。
  2. 脂肪交雑への影響が大きい肥育中期(生後17~22ヶ月齢)は血中のビタミンA濃度を低くするため無添加が良好な成績であった。
  3. 肥育後期(生後23~28ヶ月齢)はビタミンA欠乏による事故回避と増体の維持のため濃厚飼料中に約625IU/㎏程度の添加が必要であるが、著しい脂肪蓄積を防ぐため血中濃度は約80IU/dl以下に抑える必要があった。
  4. 肉色は肥育後期の血中ビタミンA濃度が高くなると濃くなる傾向がみられた。
成果の活用面・留意点
  1. 黒毛和種肥育牛生産技術指導の参考となる。
  2. 黒毛和種肥育牛へのビタミンAの適正給与を実施することにより、量及び質を備えた枝肉生産を可能にし、肥育経営の安定に資する。
  3. 黒毛和種繁殖経営の生産環境が変化しており、肥育素牛の導入時血中ビタミンA濃度に留意する。
  4. なお、本試験で使用した粗飼料のβーカロチン濃度はチモシー乾草(3.41mg/㎏)及びイナワラ(3.63mg/㎏)と比較的上質のものを用いた。
具体的データ
図表
予算区分県単
研究期間1998~1999
発行年度1999
収録データベース研究成果情報

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