タイトル | ソラマメの省力・軽作業のための新仕立て法 |
要約 | ソラマメの夏まき栽培における一条3本L字仕立て法は、栽植株数や収量は現行の二条4本U字仕立て法とほぼ同程度であるが、整枝、誘引作業において大幅な省力・軽作業効果が得られる。鹿児島県農業試験場・熊毛支場・園芸研究室 |
担当機関 | 鹿児島県農業試験場 熊毛支場 園芸研究室 |
連絡先 | 09972-2-0007 |
区分(部会名) | 九州農業 |
専門 | 栽培 |
研究対象 | 豆類 |
分類 | 普及 |
背景・ねらい | ソラマメ栽培において、生産者の高齢化対応と規模の拡大のためには、各作業について省力・軽作業化が必要であるが、栽培管理では、とくに主枝基部から発生する側枝の摘除作業の軽作業化が望まれている。そこで、特別な機械や装置あるいは新たな資材を必要とせず、比較的容易に取り組める新仕立て法(一条仕立て)を開発する。
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成果の内容・特徴 | - ソラマメ主枝基部から発生する側枝の摘除作業は、現行の二条仕立ての場合、株の上から前かがみ(前屈)の姿勢や、枝と枝の間から手を差し入れて無理な姿勢で行うのに対して、一条仕立てでは、しゃがみ姿勢や座位姿勢等楽な姿勢で行うことができる(表1)。
- 一条仕立ては、側枝の発生数が二条仕立てより少なくなり、整枝の軽作業化と合わせた側枝摘除に要する時間は、二条仕立てに比べ50~70%短縮できる(表1、表2)。
- 一条仕立ての枝一本当たりの生産力は、2本整枝と3本整枝、4本整枝とも収穫莢数12~13莢、一莢平均重は40g程度で差はみられず、植え付け株数、初期の誘引時の作業性及び欠株発生時の減収回避等から、3本整枝が適当である(表3)。
- 栽植株数は、畦幅を120cmとした場合、枝3本整枝で株間50cm、畦肩部植え一条L字誘引することにより、現行の二条仕立てとほぼ同一で、収量は同等である(表4)。
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成果の活用面・留意点 | - 畦方向は採光条件の均一性、季節風の主方向等から南北方向を原則とし、植え付け位置は東側畦肩部で、枝は西側方向にテープ等で誘導し、畦中央部から垂直に立ち上げる。
- 一条仕立ては、枝を一列で支えるため風の抵抗を大きく受けやすいので、支柱を深く設置するなど防風対策の整備が必要である。
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具体的データ |
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予算区分 | 県単 |
研究期間 | 1998~1999 |
発行年度 | 1999 |
収録データベース | 研究成果情報 |