PCR法によるカンキツグリーニング病の大量検定システム

PCR法によるカンキツグリーニング病の大量検定システム

タイトルPCR法によるカンキツグリーニング病の大量検定システム
要約沖縄県の、みかん、かんきつ類に発生している、カンキツグリーニング病を短時間で大量に検定するための、PCR大量検定システムを確立した。沖縄県農業試験場・病虫部・病理研究室
担当機関沖縄県農業試験場 病虫部 病理研究室
連絡先098-884-9908
区分(部会名)九州農業
専門作物病害
研究対象果樹類
分類研究
背景・ねらい沖縄県内に発生している、国の特定重要病害カンキツグリーニング病の病原は、篩部局在性で人工培養ができない特殊な細菌である。本病の診断は、病徴が生理障害による葉の黄化症などに類似するため肉眼による判定は困難であり、接木などによる生物検定では、判定に数カ月を要する、そこで、本病における簡易な大量検定法を確立することにより、各種試験および防除に役立てる。
成果の内容・特徴
  1. 検定方法として、PCR(Polymerase chain reaction)法を用いる。
  2. 検定試料には、葉に黄化などの明瞭なグリーニング病類似症状が現れている樹の生葉、および凍結葉を用いる。
  3. 核酸抽出方法は被検樹の各部位より採取した、硬化して葉脈間黄化などの類似症状が出ている葉3枚程度の中肋部(約0.1g)を取り、緩衝液を加え、乳鉢により摩砕後、核酸を抽出する。また対照として、実生の健全なかんきつ類からも同時に核酸を抽出する(図1)。
  4. 検定は、試薬に抽出した核酸試料と病原菌の16SリボソームDNAに対する特異プライマー(Jagoueixら,1994)を加えサーマルサイクラーにより遺伝子の増幅を行うことにより、罹病樹から1,100bp付近に特異的な増幅バンドが検出される(図2)。
  5. 検定の精度はほぼ生物検定と同等である。
  6. 本法を用いることにより、実生ポンカンなどを用いた生物検定に比較して、検定に要する時間が大幅に短縮できるとともに大量検定が可能である。
成果の活用面・留意点
  1. 特定重要病害虫特別防除対策事業などにおける検定に活用している。
  2. 育種や種苗のための増殖母本を検定する場合には、本法の他に生物検定を併せて行う。
  3. 本診断法により、大量検定を継続的に行う場合、サンプル調整や摩砕に人手を要する。検体当たりのコストは試薬類のみで400円程度必要である。
  4. 凍結葉では、反応がわずかに弱い場合があるため注意が必要である。
具体的データ
図表
図表
予算区分県単
研究期間1999~1999
発行年度1999
収録データベース研究成果情報

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