太陽熱処理による青果用カンショのネコブセンチュウ防除法

太陽熱処理による青果用カンショのネコブセンチュウ防除法

タイトル太陽熱処理による青果用カンショのネコブセンチュウ防除法
要約 露地太陽熱処理は温度上昇による殺線虫効果と、宿主不在との二重の作用で、翌年青果用カンショ作のネコブセンチュウの防除に有効である。太陽熱処理に使用した畝とマルチをカンショ作まで連続して使用することで防除効果が一層持続する。
キーワード カンショ、高系14号、太陽熱処理、サツマイモネコブセンチュウ、根こぶ指数
担当機関(独)農業・生物系特定産業技術研究機構 九州沖縄農業研究センター 畑作研究部 畑作総合研究チーム
生産管理研究室
連絡先0986-24-4279
区分(部会名)九州沖縄農業
分類技術、参考
背景・ねらい南九州の青果用カンショの主力品種である高系14号はサツマイモネコブセンチュウ抵抗性が弱く、土壌消毒が欠かせない。しかし環境負荷を軽減し、長期的に生産性を持続させるためにも、土壌消毒剤の使用を極力減らすことが望まれる。近年南九州では、豊富な太陽エネルギーを活用し、地表に透明ビニールを被覆して放置する太陽熱処理が、土壌消毒剤に代わる防除法として施設園芸で普及している。そこで露地野菜体系においても夏季に畝立て全面透明マルチして秋冬作まで放置する太陽熱処理を導入し、翌年の青果用カンショへの防除効果とその条件を指標植物ホウセンカの根こぶ指数で評価する。
成果の内容・特徴
  1. 8月下旬まで透明マルチを被覆することで、畝頂より深さ15cmで3時間以上摂氏45度を上回り、その深さまでは根こぶ指数が著しく低減する(図1)。
  2. 太陽熱処理中は雑草が発生しない(図2)。
  3. 10月下旬まで太陽熱処理のマルチ被覆を継続することにより、畝下部に宿主となる雑草や作物の根が供給されないため線虫が繁殖できず、深さ15~25cmの根こぶ指数も激減する(図3)。
  4. 太陽熱処理によりキャベツ作後カンショ作期前半まで根こぶ指数は低く推移し、カンショの線虫害を防除できる(表1)。根こぶ指数が作期後半に上昇してもカンショの線虫害は少ないが、太陽熱処理に使用した畝とマルチをカンショ作まで連続使用することで根こぶ指数は作期後半まで低く抑えられる。
  5. 太陽熱処理は土壌消毒剤並に根こぶ指数を低減する(図3)。
成果の活用面・留意点
  1. 南九州の黒ボク土畑で活用できる。
  2. 畝はM字型平高畝(畝高15cm)を使用している。
  3. 雑草抑制効果を持続するためにも、太陽熱処理後畝とマルチを連続使用することが望ましく、そのためには太陽熱処理前に施肥と、必要に応じて堆肥や土壌改良材の施用や土層改良を完了させる必要がある。
  4. カンショ作付前にホウセンカ根こぶ指数等で線虫害の危険性がないことを確認することが望ましい。
  5. 畝間のマルチ被覆作業法を検討する必要がある。

具体的データ
図1
図2
図3
表1
予算区分交付金(地域総合)
研究期間2001~2004
発行年度2005
収録データベース研究成果情報

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