タイトル | 飼料成分および穂乾物重比率からの飼料イネサイレージのTDN含量の推定 |
要約 | 飼料イネサイレージのTDN含量は、穂乾物重比率を測定することで飼料分析を行わずに簡易に推定でき、in vitro乾物消化率および粗灰分含有率を分析することで精度良く推定できる。 |
キーワード | |
担当機関 | 長崎畜試 大家畜科 |
連絡先 | 0957-68-1135 |
区分(部会名) | 九州沖縄農業 |
分類 | 技術、普及 |
背景・ねらい | 飼料イネサイレージのTDN含量を測定するためには、供試する家畜が4頭以上必要であることに加えて、消化試験に必要な試料の準備などが多大な労力となる。そこで、飼料イネサイレージのTDN含量について、飼料成分含有率の分析結果から推定できる式を作成するとともに、飼料成分分析を行わずに簡易に推定できる技術を開発する。
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成果の内容・特徴 | - 飼料イネサイレージのTDN含量は、40.6%~55.1%の範囲であり、品種、成育段階、収穫機械および倒伏の有無などによって異なる(表1)。
- 著しく倒伏した試料を除いて、乳熟期以降に収穫・調製された品種は穂乾物重比率を測定することで、飼料イネサイレージのTDN含量について飼料分析を行わずに簡易に推定できる(図1)。
- 飼料イネサイレージのTDN含量は、in vitro乾物消化率(IVDMD)との間には有意な正の相関関係が、粗灰分含有率(CA)との間には有意な負の相関関係が成り立つ(表2)。
- In vitro乾物消化率(IVDMD)および粗灰分含有率(CA)を分析することで、家畜の消化試験を行わずに飼料イネサイレージのTDN含量を精度よく推定でき、その推定式はTDN含量=0.329×IVDMD-0.688×CA+44.5である(表3)。
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成果の活用面・留意点 | - 黒毛和種育成牛および乳用牛などの飼料設計として活用できる。
- 穂乾物重比率を正確に測定するには、新鮮物重で1kg程度について穂と茎葉に分別し、乾物率を測定する必要がある。
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具体的データ |
表1 |
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図1 |
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表2 |
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表3 |
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予算区分 | 受託(ブラニチ3系) |
研究期間 | 2003~2005 |
発行年度 | 2005 |
収録データベース | 研究成果情報 |