豚ふん堆肥とオガクズを利用した生物脱臭槽

豚ふん堆肥とオガクズを利用した生物脱臭槽

タイトル豚ふん堆肥とオガクズを利用した生物脱臭槽
要約 豚ふん堆肥にオガクズを混合して水分を40%以上に維持することにより生物脱臭槽とすることが可能である。この脱臭槽は吸着したアンモニアを硝化し、水分を維持すれば同体積の豚ふん発酵時の臭気を3ヶ月以上脱臭することが可能である。
キーワード
担当機関佐賀県畜産試験場 中小家畜部 養豚環境研究担当係
連絡先0954-45-2030
区分(部会名)九州沖縄農業
分類技術、参考
背景・ねらい豚ふんの堆肥化時にはアンモニアや硫黄化合物を含む濃度の高いガスが発生することから堆肥化施設には脱臭施設を設置することが望ましいが、一般に脱臭施設は非常に高コストであるため中小規模の養豚農家に設置するのは非常に難しい。牛ふん堆肥化施設においては、九州沖縄農業研究センターより低コスト脱臭法として堆肥化過程の臭気を腐熟の進んだ堆肥に吸着させる堆肥脱臭技術が開発されて実用化に至っているが、養豚農家には豚ふん堆肥を利用した堆肥脱臭の技術が必要となる。そこで、豚ふん堆肥を利用した生物脱臭技術の開発およびオガクズの混合による脱臭能力の向上について検討を行う。
成果の内容・特徴1.豚ふん堆肥にアンモニアを送入した場合の除去率は豚ふん堆肥の水分に影響を受け、水分40%以上であれば60%以上のアンモニア除去率を示し、通気に伴って乾燥した場合にも加水を行えば除去率を維持できる。また、豚ふん堆肥中の硝化微生物も水分によって影響を受け、水分が低下するとアンモニア態窒素の硝化作用が低下する(図1)。
2.豚ふん堆肥のみでもアンモニアとメチルメルカプタンは高い除去率が得られるが、豚ふん堆肥にオガクズを混合することにより、硫化メチルと二硫化メチルの除去率も高くなる(図2)。
3.通常の通気型堆肥舎を改造し、豚ふん堆肥とオガクズを乾物重量比で1:0.75程度に混合し、定期的な切り返しを行って全体の水分を均一な状態で40%以上に維持することで、同体積の豚ふん堆肥発酵時の臭気についての実証規模の脱臭槽とすることが可能である(図3)。
4.この実証規模施設での平均除去率はアンモニアで96.0%、メチルメルカプタンで93.2%、硫化メチルで87.0%、二硫化メチルで85.0%であり、少なくとも70%以上の除去率を3ヶ月以上維持することが可能である(図4)。
5.硝化作用により脱臭槽中の硝酸態窒素が増加し、開始時で0.002DM%であったが、終了時では1.005DM%となった。
成果の活用面・留意点1.市販の脱臭装置の購入が難しい養豚農家に活用できる。
2.実規模施設においては、臭気を吸引するための送風機はターボブロワーを使用することが望ましい。
3.使用する豚ふん堆肥は十分腐熟したものを使用し、オガクズは粒径のなるべく細かいものを使用する。
4.豚ふん堆肥は過乾燥により腐熟が停止する場合があるため、乾燥した豚ふん堆肥を使用する場合は一度加水を行って堆積してから温度が上がらないことを確認した方が望ましい。
5.廃材鉄管などを使えば低コストでカーテンの骨組みを作ることも可能である。

具体的データ
図1
図2
図3
図4
予算区分県単
研究期間2004~2006
発行年度2006
収録データベース研究成果情報

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