タバココナジラミバイオタイプQの簡易識別法

タバココナジラミバイオタイプQの簡易識別法

タイトルタバココナジラミバイオタイプQの簡易識別法
要約 国内で確認されるピリプロキシフェンやネオニコチノイド系の薬剤感受性が低いタバココナジラミバイオタイプQは、PCR-RFLP法により簡便に他のバイオタイプと識別できる。
キーワード タバココナジラミ、バイオタイプQ、
担当機関(独)農業・食品産業技術総合研究機構 九州沖縄農業研究センター 暖地施設野菜花き研究チーム
連絡先096-242-7730
区分(部会名)九州沖縄農業
分類研究、普及
背景・ねらいBemisia tabaci(タバココナジラミ)は、バイオタイプB(シルバーリーフコナジラミ)の侵入後、広く国内に定着しているが、タバココナジラミは、形態学的にバイオタイプを識別することが極めて困難である。近年、海外でピリプロキシフェンやネオニコチノイド系の薬剤に対する感受性が低いタバココナジラミ個体群(バイオタイプQ)の分布拡大が報告されており、国内各地でも薬剤抵抗性個体群の存在が問題化している。そのため、国内個体群のバイオタイプをミトコンドリアチトクロームオキシダーゼI(mtCOI)遺伝子を解読することにより識別する。また、PCR-RFLP法による簡便法を確立することで、各地域のタバココナジラミバイオタイプの分布を把握し、虫害およびウイルス病害の予察、診断・防除指導に役立てる。
成果の内容・特徴1.国内各地から2004年にサンプリングしたタバココナジラミ個体群について、mtCOI遺伝子のPCR産物を制限酵素EcoT14I(Sty I)またはStu Iで消化する(PCR-RFLP法)と、バイオタイプQの場合EcoT14Iでのみ、バイオタイプBの場合Stu Iでのみで各々1カ所が切断される(図1)。
本方法を用いることで塩基配列解析を行うことなく、採集したタバココナジラミ個体群中にバイオタイプQの有無を確認することができる。
2.国内タバココナジラミ12個体群のmtCOI遺伝子配列の相同性及び分子系統解析を行った結果、三原、西合志、宮之城、大口の4個体群は既知バイオタイプQ海外個体群に99%、他の8個体群は、バイオタイプB個体群(シルバーリーフコナジラミ)にそれぞれ99-100%、(両バイオタイプ間の相同性は約94%)の高い相同率を示す。
また、分子系統解析の結果、これらはバイオタイプB、バイオタイプQの2つの集団に明白に区分される(図2)。
成果の活用面・留意点1.薬剤感受性の低いタバココナジラミ個体群(バイオタイプQ)を迅速・簡便に識別し、防除指導に役立てることができる。
2.本州、四国、九州等に生息する在来(スイカズラ)系統のタバココナジラミ個体群を供試した場合、mtCOI遺伝子配列内に両制限酵素部位を持っていない。したがって、PCR産物が切断されないため、上記在来個体群も本方法を用いて、バイオタイプQ、およびBとの識別が可能である。

具体的データ
方法の概要
図1
図2
予算区分基盤
研究期間2005~2006
発行年度2006
収録データベース研究成果情報

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