斑点米カメムシ類調査における見取り法の特徴

斑点米カメムシ類調査における見取り法の特徴

タイトル斑点米カメムシ類調査における見取り法の特徴
要約 水田を歩きながら斑点米カメムシ類の虫数を調査する見取り法は、すくい取り法に比べてクモヘリカメムシの成虫、4~5齢幼虫およびミナミアオカメムシ成幼虫で抽出効率が高く、調査個体の持ち出しもない。
キーワード 斑点米カメムシ類、調査法、見取り法
担当機関熊本農研セ 生産環境研 病害虫研究室
連絡先096-248-6490
区分(部会名)九州沖縄農業
分類研究、参考
背景・ねらい稲の重要害虫である斑点米カメムシ類の調査法には、「すくい取り法」と「見取り法」がある。「すくい取り法」は広く利用され、抽出効率や斑点米発生率との関係など、様々なデータが集積されているが、「見取り法」についてのデータは極めて少ない。そこで、「見取り法」の斑点米カメムシ類調査における活用場面を明らかにする。
成果の内容・特徴1.見取り法は、調査者からみて前方にある3条を調査対象とし、中央の1条をまたぎながら前進し、イネを上部からのぞき込むようにしてイネ体に寄生する成幼虫数を調査する方法である。調査面積はイネ3条の幅(0.9m)×調査長となる。
2.調査面積81m2当たり(長さ30mを3反復)の調査時間は、31分19秒±3分19秒(平均±SE、最長49分05秒、最短13分50秒、N=11)であり、斑点米カメムシ類の発生量、発育段階構成比によって変化した。
3.調査したカメムシ種、発育段階別のすくい取り捕獲虫数に対する見取り記録数の決定係数は高く、各カメムシ類、発育段階の見取り法による抽出効率は、発生密度に関係なくほぼ一定である(図1)。
4.すくい取り捕獲数に対する見取り記録数の回帰直線の傾きから、見取り調査の抽出効率はすくい取り調査に比べて、クモヘリカメムシ1~3齢幼虫、アカスジカスミカメでほぼ同等、クモヘリカメムシ4~5齢幼虫、成虫で約3倍、ミナミアオカメムシ成幼虫では約6倍と推測される(図1)。
5.見取り法はクモヘリカメムシ4~5齢幼虫、成虫およびミナミアオカメムシ成幼虫で、特に発生密度が低い場合に有効な調査法である。
成果の活用面・留意点1.見取り法は、採集個体を室内に持ち帰り計数するすくい取り法と異なり、調査現場での密度把握が可能である。
2.採集の必要がなく、調査個体群への影響は小さいので、同一水田の継続調査や低密度時の調査に有効である。
3.クモヘリカメムシについては発育段階により見取り法との抽出効率が異なるので、幼虫の発育段階構成比調査にはすくい取り法が適している。
4.見取り法の習得には講習あるいは訓練が必要である。
具体的データ
図1
予算区分国庫(発生予察事業)
研究期間2002~2004
発行年度2006
収録データベース研究成果情報

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