越夏性等に優れる放牧・採草兼用向け多収ペレニアルライグラス「ヤツカゼ」

越夏性等に優れる放牧・採草兼用向け多収ペレニアルライグラス「ヤツカゼ」

タイトル越夏性等に優れる放牧・採草兼用向け多収ペレニアルライグラス「ヤツカゼ」
要約 ペレニアルライグラス「ヤツカゼ」(旧系統名「八ヶ岳T-19号」)は越夏性に優れ、収量性はヤツボクより高い。冠さび病・葉腐病抵抗性、耐雪性にも優れ、採種性は高い。本州以南の高冷地、準高冷地の主として放牧・採草兼用草地に適する。
担当機関山梨県酪農試験場 草地飼料作科(牧草育種指定試地)
連絡先0551-32-3216
区分(部会名)草地
専門育種
研究対象牧草類
分類普及
背景・ねらい ペレニアルライグラスは家畜の嗜好性が高く、良質で再生力に優れた寒地型イネ科牧草であり、放牧専用あるいは採草・放牧兼用として重要な牧草である。しかし、越冬性、越夏性等の環境ストレスや各種病害抵抗性が不充分なために、わが国ではその適応地域が限られており、より安定多収な品種の育成が求められている。そこで、安定多収越夏性、病害抵抗性等を改良した系統を育成した。
成果の内容・特徴
    1.「中生の早」の優良栄養系多交配交雑後代を基礎選抜集団として、個体選抜と2回の 母系選抜から育成した。
    2.乾物収量は混播試験の東北農試を除いてすべての場所で「ヤツボク」を上回り、場所平均で109の多収性を示す。季節別にみると、特に夏期の収量性に優れ、「ヤツボク」比113を示す(表2)。
    3.越夏性は「ヤツボク」よりやや優れ、「強」である(表1)。
    4.耐雪性はヤツボクと同程度の「極強」である(表1)。
    5.冠さび病抵抗性はヤツボクと同程度の「強」、雪腐病抵抗性は「ヤツボク」よりやや弱いが「強」、葉腐病抵抗性は「ヤツボク」よりやや優れ、「強」である(表1)。
    6.早春の草勢は「ヤツボク」と同程度の「良」であり、越冬前草勢、再生程度は「ヤツ ボク」よりやや優れ、「良」である(表1)。
    7.採種性は「ヤツボク」よりやや優れ、「良」である(表1)。
    8.種子の蛍光反応率は「無ないし極微」である(表1)。
成果の活用面・留意点
    1.普及対象地域は本州以南の高冷地、準高冷地であり、多雪地帯にも適する。主として 放牧・採草兼用草地に適する。
    2.北海道地域における適地判定についてはさらに1年間試験を継続してその結果 から判断する。
    3.播種翌年の春は旺盛な生育を示すので、刈遅れに注意する。また、温暖地での夏期の施肥は控える。

具体的データ
(表2)
(表1)
予算区分指定試験
研究期間1997~1997
研究担当者横山紅子、岸田諭俊、菊島孝、駒井文彦、山田敏彦、小泉伊津夫、杉田紳一、福沢昭文、保倉勝己
発行年度1997
収録データベース研究成果情報

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