高消化性遺伝子"bmr-18"および"bm"がソルガムの紋枯病・すす紋病抵抗性に影響を及ぼさない

高消化性遺伝子"bmr-18"および"bm"がソルガムの紋枯病・すす紋病抵抗性に影響を及ぼさない

タイトル高消化性遺伝子"bmr-18"および"bm"がソルガムの紋枯病・すす紋病抵抗性に影響を及ぼさない
要約高消化性遺伝子"bmr-18"および"bm"を片親に持つF2集団を用い、高消化性遺伝子の導入が紋枯病およびすす紋病抵抗性に及ぼす影響を検討した結果、いずれの病害においてもbmr-18およびbm遺伝子による耐病性の低下は認められない。高消化性遺伝子"bmr-18"および"bm"はソルガムの紋枯病・すす紋病抵抗性に影響を及ぼさない。
担当機関長野県畜産試験場 草地飼料部 ソルガム育種指定試験地
連絡先0263-52-1188
区分(部会名)草地
専門育種
研究対象飼料作物類
分類研究
背景・ねらい粗飼料の高品質化に対する要求が強まる中で、ソルガムは耐干・耐湿性や乾物生産性等にメリットが多いが、栄養価や嗜好性は低いため、消化性の育種的改良の意義は大きい。この消化性の改良を効率的に進めるためには、圃場でも識別可能な高消化性遺伝子"bmr(褐色中肋)"bm(無白粉茎)"等は大変有用である。しかし、これら高消化性遺伝子を持つ系統は耐病性に劣るとの指摘もある。そこで、"bmr-18"および"bm"遺伝子の導入が紋枯病およびすす紋病抵抗性に及ぼす影響を検討した。
成果の内容・特徴
  1. 材料は、紋枯病抵抗性については「F6-3A-5(S.bicolor,bmr-18,bm) × 74LH3213(S.bicolo r)」のF2集団 341 個体)、すす紋病抵抗性については「那系MS-3B(S.bicolor,bmr-18,bm) × Green leaf(S.sudanense)」のF2集団 230 個体を供試し、それぞれ個体別に抵抗性を調 査し、"Normal"(高消化性遺伝子の発現なし),"bmr-18","bm"および"bmr-18・bm"の4グループ間で抵抗性を比較した。
  2. 罹病調査は特性検定実施要領(H11.4.)に従った。紋枯病は病原菌の接種検定、すす紋病は2番草における自然発病により抵抗性の検定を行った。
  3. 紋枯病では、bmr-18遺伝子のホモ個体は、Normalと比較して、抵抗性の低下は認められず、一方、bm遺伝子のホモ個体では抵抗性の向上が認められる(表1,図1)。
  4. すす紋病では、bmr-18およびbm遺伝子のホモ個体は、Normalと比較して、抵抗性の有意な低下は認められない(表2,図2)。
  5. 以上より、高消化性遺伝子を導入しても、紋枯病およびすす紋病抵抗性品種の育成は可能である。
成果の活用面・留意点
  1. 高消化性遺伝子"bmr-18"および"bm"を持つ紋枯病およびすす紋病抵抗性品種育成の基礎的知見として活用できる。
  2. bm遺伝子による紋枯病抵抗性の向上については、さらに素材の変異を広げて検討する必要がある。
具体的データ
表1
図1
図2
予算区分国庫受託(転作作物)
研究期間1999~2001
研究担当者海内裕和、春日重光、渡辺晴彦
発行年度1999
収録データベース研究成果情報

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