土壌DNA による土壌生物相解析マニュアル

土壌DNA による土壌生物相解析マニュアル

タイトル土壌DNA による土壌生物相解析マニュアル
要約 農耕地土壌の生物相(細菌・糸状菌・線虫)を、DNA分析(PCR-DGGE)によって解析するための手順を、対象生物群ごとに最適化し、マニュアルを作成しました。これにより、共通手法に基づくデータの蓄積が進み、農業生産活動に伴う様々な現象と土壌生物の関連がより明らかになっていくことが期待されます。
区分(部会名)農業環境
背景・ねらい
従来の培養技術のみに依存した手法では、土壌生物のごく一部しか捉えられないことが知られています。一方、土壌中のDNAを分析対象とするPCR-DGGE 法は、培養を介さずに生物相を解析する手法として普及していますが、その解析条件は研究者によって異なるため、相互に比較できるデータの蓄積が進んでいません。そこで、手法の標準化を目的に、農耕地土壌の細菌、糸状菌、線虫それぞれについて解析条件を最適化し、土壌生物相解析法のマニュアルを作成しました。

成果の内容・特徴PCR-DGGE法による生物相分析は、用いるプライマーセット、PCR条件、DGGE条件等、様々な因子によって大きく影響を受けます。私たちは、細菌相、糸状菌相、さらに、これまで事例の少ない線虫相を対象としたPCR-DGGE に伴う諸条件の最適化を目指し、既存の複数のプライマーセットと、複数の農耕地土壌試料を用いて検討を行いました。その結果、慣行畑などに生息するそれぞれの生物群について、幅広く適用し得る解析条件を設定することができました。土壌試料の調整法からPCR-DGGE に至る各手順をまとめたマニュアルは、webにて公開する予定です。また、DGGEパターンの相互比較を容易にするために、それぞれの解析条件に最適化したDGGE マーカーを作成しました。
今後、本マニュアルに基づいて得られた、相互に比較可能な土壌生物相情報が蓄積されることによって、農業生産活動に伴う様々な現象(作物の生育、病害の発生や抑止、温室効果ガス発生等)と土壌生物の関連がより明らかになっていくことが期待されます。現在、当研究所では、このマニュアルによって得られた土壌生物相情報をデータベース化する作業を進めています。
具体的データ
図1
図2
研究担当者岡田浩明、星野(高田)裕子、生物生態機能研究領域 森本晶
発表論文1) 森本、星野、土と微生物、62(1): 63-68 (2008)
2) 大場、岡田、土と微生物、62(1): 69-73 (2008)
発行年度2007
収録データベース研究成果情報

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