外来植物アカギに含まれる植物生育阻害物質はL-酒石酸

外来植物アカギに含まれる植物生育阻害物質はL-酒石酸

タイトル外来植物アカギに含まれる植物生育阻害物質はL-酒石酸
要約 小笠原で繁茂して問題となっている外来植物アカギに含まれる植物生育阻害物質を、活性を指標に分離し、L-酒石酸を同定しました。植物体中に含まれる濃度と阻害活性を考慮した全活性により比較した結果、この成分がアカギの阻害物質の主成分でした。
区分(部会名)農業環境
背景・ねらい
外来植物のリスクを評価する上で、それに含まれる有害成分の研究や生態系への影響調査が必要です。アカギは有用樹として導入されましたが、小笠原で繁茂して在来樹を排除し純群落を形成しています。その競争力として、切り倒しても根から萌芽する強い再生力が考えられますが、明るい樹下でも植生がまばらであることからアレロパシーの関与が示唆されていました。そこで、アカギに含まれる植物生育阻害物質を探索し、単離・同定しました

成果の内容・特徴小笠原父島で採取したアカギの葉の抽出液の水画分に強い植物生育阻害活性がありました。この画分から、阻害活性成分として有機酸を分離し、13C-NMRで酒石酸であると同定しました。旋光度は16.9であり、光学活性のL-(+)-体とわかりました(図1)。
L-(+)-酒石酸はアカギ葉の新鮮重当たり8mg/g(0.8%)の高濃度で含まれていました。また、粗抽出液が示した生育阻害活性と、粗抽出液中の含量に換算した酒石酸標準品の活性がほぼ一致したことから、L-(+)-酒石酸がアカギの植物生育阻害成分の本体であると結論しました(図2)。全活性(濃度/EC50)は140と高活性です。
具体的データ
図1
図2
研究担当者生物多様性研究領域 山谷紘子、平舘俊太郎、藤井義晴
発行年度2007
収録データベース研究成果情報

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