発酵リキッド飼料調製用プロバイオティック微生物の選抜とブタへの給与効果

発酵リキッド飼料調製用プロバイオティック微生物の選抜とブタへの給与効果

タイトル発酵リキッド飼料調製用プロバイオティック微生物の選抜とブタへの給与効果
要約 腸内生残性の高いLactobacillus plantarum LQ80とBacillus subtilis LQ13を選抜し、それを添加して調製した食品残さ発酵リキッド飼料は、発酵品質が向上する。またブタへの給与により、各部消化管内菌叢が改善される。
キーワード食品残さ、発酵リキッド飼料、乳酸菌、消化管内菌叢、飼料利用
担当機関産草地研 家畜生産管理部 飼料調製研究室
連絡先0287-37-7804 / cai@affrc.go.jp / cai@affrc.go.jp
区分(部会名)畜産草地
分類技術、参考
背景・ねらい 生活水準の向上やライフスタイルの多様化等に伴って、都市部においては多量の食品副産物が発生している。この食品残さは、賦存量は十分にありながら、収集が困難であること、効率の高い利用技術の開発が不十分であるため、家畜飼料資源としての有効活用が期待される。
本研究では、高品質な食品残さ発酵リキッド飼料を調製するため、腸内生残性と腸内フローラ改善に優れるプロバイオティック乳酸菌を選抜し、それを利用した発酵リキッド飼料の発酵品質および給与したブタの消化管内容物の微生物菌叢の解析を行う。
成果の内容・特徴1.
選抜菌(図1)は乳酸生成能が優れる乳酸桿菌LQ80株と高温耐性を持つバチルスLQ13株であり、16S rRNA遺伝子塩基配列の解析結果に基づき、両菌株はそれぞれLactobacillus plantarumとBacillus subtilisと同定される(表1)。
2.
リキッド工場から回収された野菜、果物、麺類、ご飯類、肉製品および乳製品等の食品残さを用いて、選抜菌をリキッド原料1トン当たり105-106菌数レベルで添加する。選抜菌の添加によって貯蔵後2日目の発酵リキッド飼料の乳酸含量が増加し、pH値は4.0以下まで低下し、発酵品質が改善される(表2)。また発酵リキッド飼料1g当たりの乳酸菌が107、バチルスが106菌数レベルである。
3.
LQ80、LQ13菌株およびリキッド飼料由来酵母が発酵リキッド飼料の優勢菌叢となり、家畜への給与期間ではこれら菌が小腸および大腸などの各部消化管内に高い菌数レベルで分布している。配合飼料給与区に比べ、発酵リキッド飼料の給与によりブタ腸内容物中の大腸菌数は減少し、乳酸菌、バチルスおよび酵母菌数は増加して、消化管内菌叢が改善される(図2)。
成果の活用面・留意点1.
食品残さ発酵リキッド飼料の高品質調製に活用される。
2.
リキッド飼料中の酵母数は高いので、調製後5日間以上放置すると変敗する恐れがあるため、発酵リキッド飼料は調製後、速やかにブタへ給与することに心がける。
具体的データ
図1
表1
表2
図2
予算区分バイオリサイクル
研究期間2002~2006
研究担当者三津本充、守谷直子、徐 春城、川島知之、大森英之、蔡 義民
発表論文1) 蔡(2006)畜産の研究60(3):369-375.
2) 蔡 (2004) 関東畜産学会報45(1):69-74.
発行年度2005
収録データベース研究成果情報

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