ライナー内における乳汁の逆流防止技術

ライナー内における乳汁の逆流防止技術

タイトルライナー内における乳汁の逆流防止技術
要約 ライナー内における圧力変動は、乳汁の逆流現象を引き起こし、乳房炎のクロス感染の要因となる。逆流防止技術として、ライナーに簡易な改良を加えることで休止期から吸引期の圧力変動を抑制し、乳汁の逆流を防止することができる。
キーワード乳用牛、家畜管理、乳房炎、ミルカ、ライナー、圧力変動、逆流
担当機関(独)農業・生物系特定産業技術研究機構 畜産草地研究所 家畜生産管理部 家畜管理工学研究室
連絡先029-838-8678 / ishida32@affrc.go.jp / ishida32@affrc.go.jp
区分(部会名)畜産草地
区分(部会名)共通基盤
分類技術、参考
背景・ねらい 搾乳時に乳房炎の感染が懸念される要因として、搾乳前の乳頭清拭作業とともにミルカの圧力変動があげられている。ライナー内における搾乳中の圧力変動は、乳汁の逆流現象を引き起こし、その際、乳房炎原因菌が搬送され、乳房炎がクロス感染すると考えられている。そこで市販ライナーに簡易な改良を加えることでライナー内の圧力変動を抑制し、乳汁の逆流防止技術を開発する。
成果の内容・特徴1.
市販ライナーAおよびBの中央部に樹脂製のU字型クリップを設置する(以下、クリップ付ライナー)改良を行う(図1)。
2.
クリップ付ライナーとすることで、休止期から吸引期への移行時においてライナー内の容積変化速度を低減させ、膨張にともなう乳汁の吸い上げ現象を抑制する(図2)。
3.
搾乳中のクロー内圧力と乳頭先端付近のライナー内圧力を測定したところ(模擬乳頭右後1本のみ搾乳)、クリップ付ライナーは乳汁吸い上げの原因となる圧力逆転(図3:プラスで圧力逆転となり、乳汁を吸い上げる)が解消し、ライナー内圧力変動を抑制できる(図3)。よって圧力変動を起因とした乳汁逆流による乳房炎感染のリスク回避が期待できる。
4.
高速度カメラにより上記圧力測定中の乳汁の挙動を確認すると、クリップ付ライナーは、ライナーAおよびBともに高流量においても逆流防止の抑制効果が見られる(表)。通常ライナーでは、ライナーAとBとのショートミルクチューブ径(図1中ØC)の違いと考えられる逆流現象の差が中∼高流量時において見られたが、クリップ付きライナーでは見られなかった。
成果の活用面・留意点1.
本成果は、今後のライナー改良のための基礎データとして活用できる。
2.
クリップの取り付け位置、寸法・材質については特許出願中であり、共同開発の要請があれば開示できる。
3.
本成果は、高乳量対応型(泌乳速度:合乳4kg/min以上)ライナーAおよびB、1系統クロー、模擬乳頭を用いた結果である。
具体的データ
図1
図2
予算区分交付金プロ(乳房炎)
研究期間2001~2005
研究担当者石田三佳、本田善文、長谷川三喜、市来秀之
発行年度2005
収録データベース研究成果情報

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