ホルスタイン種育成牛の歩行時の熱産生量の増加

ホルスタイン種育成牛の歩行時の熱産生量の増加

タイトルホルスタイン種育成牛の歩行時の熱産生量の増加
要約 ホルスタイン種育成牛をトレッドミルで歩行させ、熱産生量を測定した。熱産生量は水平歩行毎分40mで55kJ/kg0.75h、10゜の登坂歩行毎分20mで56kJ/kg0.75h、40mで82kJ/kg0.75hである。熱産生量は水平歩行では従来の報告よりも大きく、登坂歩行の毎分30mを超える速度では小さい。
キーワードホルスタイン、熱産生量、傾斜歩行、放牧、家畜管理
担当機関(独)農業・生物系特定産業技術研究機構 畜産草地研究所 放牧管理部 放牧飼養研究室
連絡先0287-36-0111 / ecb25@affrc.go.jp / ecb25@affrc.go.jp
区分(部会名)畜産草地
分類科学、参考
背景・ねらい 現在、ウシの歩行時の熱産生量については、その歩行速度、傾斜登坂角度に関する情報が不足している。また、日本飼養標準に用いられているデータも25年前のものであり、当時と現在ではホルスタイン種のウシは改良が進み、熱産生量も異なることが考えられる。放牧時の歩行速度とされる40m/分までの速度で水平歩行と登坂歩行をトレッドミルを用いて行わせ、同時に呼吸試験を行い、歩行時の熱産生量を測定してウシのエネルギー代謝の解析や、養分要求量の精密化に貢献する。
成果の内容・特徴1.
トレッドミルを用いて、水平歩行と10゜の登坂歩行をホルスタイン種育成牛に行わせた。歩行速度は、8m/分、20m/分、28m/分、40m/分とした。歩行中に心拍数と熱産生量の測定を行った。
2.
心拍数(回/分)は佇立時は67であり、水平歩行の20m/分の歩行速度で80、40m/分で120である。登坂歩行の歩行速度20m/分では115、40m/分で156である(表1)。
3.
熱産生量(kJ/kg0.75h)は安静時は27であるが、水平歩行の20m/分の歩行速度で34、40m/分で55、登坂歩行の歩行速度20m/分で56、40m/分で82である(図1)。
4.
熱産生量の相対値は、佇立時を基準(100)として、水平歩行の20m/分の歩行速度では125、40m/分の速度では201である。登坂歩行では、20m/分の歩行速度で213、40m/分では309である。これにより、歩行時の熱産生量の増加をおおむね推定できる (表2)。
5.
既往成果に不足していた低速歩行時の熱産生量を補完するものであるが、その値は柴田ら1)の報告に比べて、佇立時と水平歩行では大きく、登坂歩行の30m/分でほぼ等しくそれ以上の速度では本成果の方が熱産生量は小さい。
1) Shibata M.,Mukai A.,Kume S.(1981)Bull.KyushuNatl.Agric.Exp.Stn.21:589-609
成果の活用面・留意点1.
ウシの養分要求量の精密化に活用できる。
2.
トレッドミルによるホルスタイン種育成牛の結果であり、品種により熱産生量が異なる可能性はある。
具体的データ
表1
表2
図1
予算区分交付金
研究期間2003~2005
研究担当者安藤 哲、的場和弘
発表論文安藤、的場(2006)日畜会報77(1):45-49
発行年度2005
収録データベース研究成果情報

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