カイコにおけるヒト成長ホルモンの生産とその性状

カイコにおけるヒト成長ホルモンの生産とその性状

タイトルカイコにおけるヒト成長ホルモンの生産とその性状
要約カイコ核多角体病ウイルスベクターを利用してカイコ5齢幼虫でのヒト成長ホルモンの大量生産に成功した。カイコ体液から精製された同ホルモンはアミノ酸配列、分子量、生物活性とも天然型のものと同一であった。
担当機関蚕糸・昆虫農業技術研究所 生体情報部 生体防御研究室
連絡先0298-38-6154
区分(部会名)蚕糸・昆虫機能
専門昆虫機能
研究対象
分類普及
背景・ねらいカイコ核多角体病ウイルスベクターを利用した脊椎動物由来遺伝子発現が数多く試みられているが、ヒト成長ホルモン遺伝子の発現例は知られていない。本研究においてはカイコ蛋白質の体液への分泌能を利用して精製が簡単で、天然型と全く同じ構造と機能を持ったヒト成長ホルモンの大量生産を試みる。
成果の内容・特徴
  1. ヒト成長ホルモンcDNAをカイコ核多角体病ウイルスベクターに組み込み、トランスファーベクターを構築した。
  2. カイコ培養胞BmN4細胞にトランスファーベクター及び野生型ウイルスDNAを導入し、リコンビナントウイルスを選抜した。
  3. リコンビナントウイルスをカイコ5齢幼虫に接種し、ヒト成長ホルモンの産生を経時的に調べた。体液1ml当たり400μgの同ホルモンが確認された。
  4. カイコ体液よりヒト成長ホルモンをSep-Pack C18とHPLCにより精製し、その分子量をイオンスプレーマススペクトルで測定
    (表1)、
    さらにN末端のアミノ酸配列を決定した
    (図1)。
  5. ヒト成長ホルモンの活性をラットNb2 Node lymphoma細胞を用いて調べたところ天然型のものと差がないことが確認された
    (図2)。
成果の活用面・留意点カイコ幼虫を用いて天然のヒト成長ホルモンと同一のものが大量に生産出来ることが明らかとなったので、今後は臨床面での安全性や治療薬としての効果を確かめる必要がある。
具体的データ
(表1)
(図1)
(図2)
予算区分経常
研究期間1994~1994
発表論文カイコ核多体病ウイルスベクターを用いたヒト成長ホルモンの発現、第63回日本蚕糸学会講演要旨、1993
発行年度1994
収録データベース研究成果情報

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