温暖地・密植向き桑系統「本85−64」の選出

温暖地・密植向き桑系統「本85−64」の選出

タイトル温暖地・密植向き桑系統「本85−64」の選出
要約桑育成系統「本57-71」に「No.3001」を交雑し、温暖地・密植向き桑系統「本85-64」を選出した。本系統は夏切に比較して、春切で収量が多い傾向が認められる。また、枝条伸長が良好で揃いも良く、条径は細めであることから、密植栽培による機械収穫に適するものと考えられる。
担当機関蚕糸・昆虫農業技術研究所 生産技術部 桑育種研究室
連絡先0298-38-6075
区分(部会名)蚕糸・昆虫機能
専門育種
研究対象
分類行政
背景・ねらい養蚕経営の規模拡大を図るには、労カ及び経費の削滅、多回育化などに対応する新たな桑栽培技術の構築が必要である。このため、従来から重要視されてきた一般的な待性ぱかりでなく、枝条が直立で揃いが良く、伐採後の再生長が旺盛であるなどの密植機械収穫適性を備えた桑品種の育成が求められている。そこで、昭和60年に「一ノ瀬」と「白芽荊桑」の交雑に由来する系統「本57-71」に、「清国野桑」と「司桑」の交雑に由来する系統「No.3001」を交雑し、得られた実生を昭和61年~平成元年に個体選抜、平成3~7年には系統選抜に供試する。
成果の内容・特徴
  1. 「本85-64」の春の発芽は「しんいちのせ」と大差なく、新梢の生育もほぽ同等であるが、裾上りは多い(表 1)。
  2. 夏切後の枝条数は「しんいちのせ」よりやや多く、直立性で揃いは良好である。枝条長は「しんいちのせ」を上回るが、条径はほとんど差がない。夏蚕期中間伐採後の再発芽数は「しんいちのせ」より少ないが、再発枝の伸長及び揃いは良好である。節間はやや長い(表 2)。
  3. 年間を通じて光沢の強い縦長の全縁葉を着生する。葉色は「しんいちのせ」より濃く、晩秋期の硬化は遅い。縮葉細菌病の発生は「しんいちのせ」なみで少ない。
  4. 収量は「しんいちのせ」と比較して夏切で約10%少なく、春切では約10%多い(表 3)。
成果の活用面・留意点本系統は平成9年度から岐阜及ぴ高知県において桑系統適応性密植検定試験に供試する予定である。
具体的データ
(表 1)
(表 2)
(表 3)
予算区分経常
研究期間1995~2001
研究担当者小山朗夫、町井博明、山ノ内宏昭、長沼計作、片桐幸逸、木内美江子、横山忠治、松島幹夫、尾暮正義、原島典雄
発行年度1995
収録データベース研究成果情報

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