イチゴ中間性品種の花芽分化特性と夏秋どり栽培への利用

イチゴ中間性品種の花芽分化特性と夏秋どり栽培への利用

タイトルイチゴ中間性品種の花芽分化特性と夏秋どり栽培への利用
要約 中間性イチゴ品種の‘Aiko’、‘Pajaro’は、一季成り性品種に比べ、花芽分化に対する温度・日長の許容範囲は広く、休眠覚醒後の花芽分化感受性獲得時期も早く、これらの特性は夏秋どり作型開発に利用できる。
キーワード中間性イチゴ、花芽分化、夏秋どり作型開発野菜・茶業試験場 野菜育種部 夏秋野菜育種研究室
担当機関野菜・茶業試験場 野菜育種部 夏秋野菜育種研究室
連絡先019-641-2031
区分(部会名)野菜・茶業
専門育種
研究対象果菜類
分類研究
背景・ねらい これまでイチゴは一季成り性品種群と四季成り性品種群とに大別されてきたが、近年、長日条件下でも花芽分化しやすく、両群の中間的な性質を示す中間性品種群が、米国で育成された品種の中に見出された。そこで、本品種群の花芽分化特性を明らかにし、夏期冷涼な寒・高冷地での夏秋どり作型への利用の可能性を検討する。
成果の内容・特徴
  1. 中間性品種‘Aiko’、‘Pajaro’は、早生品種の‘女峰’に比べ、より高温・長日(21℃・16時間日長)の条件下でも高い花芽分化率を有し、花芽分化に対する温度・日長の許容範囲がかなり広い(図1)。
  2. 休眠覚醒後の花芽分化感受性獲得時期は、‘Aiko’、‘Pajaro’は一季成り性品種より早く、休眠が覚醒したのち適温で生育させると早生品種の‘女峰’より20日程度、晩生品種の‘ベルルージュ’より40~60日早く、休眠覚醒30~50日後には感受性を獲得する (表1)。
  3. 中間性品種の越年苗を用いた寒冷地での7・8月どり作型では自然条件で花芽分化し、9・10月どり作型では寒冷紗被覆などの簡易な遮光で花芽分化する。また、‘北の輝’と‘盛岡27号’は相当程度に中間性品種の花芽分化特性を有する(表2)。
  4. 以上の結果から、中間性品種の越年苗の花芽分化特性を利用した寒冷地での春植え夏秋どり作型が可能である。
成果の活用面・留意点
  1. 寒冷地における夏秋どりイチゴの作型開発及び品種育成のための基礎資料となる。
  2. ‘Aiko’、‘Pajaro’は食味等の果実品質が劣るため、わが国では直接の利用は有望でないが、‘Aiko’、‘Pajaro’よりも果実形質の優れる‘北の輝’や‘盛岡27号’の利用により夏秋どり作型開発の可能性がある。
具体的データ
(図1)
(表1)
(表2)
予算区分経常(場内プロ)
研究期間1996~1996
研究担当者沖村 誠、五十嵐勇
発表論文1)イチゴの中間性品種群の花成に及ぼす発育ステージ、日長及び温度の影響.園学雑,64(別2),1995.
2)イチゴの中間性品種の花芽分化特性と夏秋どり栽培.東北農研,49(印刷中),
1996.
発行年度1996
収録データベース研究成果情報

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