ロングマット水耕装置の有効利用によるチューリップの促成切り花栽培

ロングマット水耕装置の有効利用によるチューリップの促成切り花栽培

タイトルロングマット水耕装置の有効利用によるチューリップの促成切り花栽培
要約〔要約〕水稲ロングマット育苗用水耕装置の多目的利用の一つとして、水耕装置のベッドに野菜苗用のセル成型トレイを球根の支持体として置き、省力的なチューリップの促成切り花栽培が可能である。
キーワードロングマット、水耕装置、セル成型トレイ、チューリップ、促成切り花栽培農業研究センター耕地利用部野菜生産研究室
担当機関農業研究センター耕地利用部野菜生産研究室
連絡先0298-38-8529
区分(部会名)野菜・茶業
専門栽培
研究対象花き類
分類指導
背景・ねらい水稲のロングマット育苗は省力的な育苗方法として普及が期待されているが、専用の水耕育苗装置を導入する必要があり、導入時の負担を軽減するため、水稲以外の品目への多目的利用が望まれている。そこで、同水耕装置の秋冬期における利用の一つとして、切り花チューリップの促成におけるNFT栽培への適用性を検討する。
成果の内容・特徴
  1. ロングマット水耕装置のベッドにプラスチック製波板等を敷き、その上に野菜等育苗用のセル成型トレイを並べ、このトレイを球根の支持体として、低温処理済みの球根を植え付け、間断給水を行う(図1)。トレイは根の遮光用資材を兼ねる。
  2. 根がトレイと波板の間で活発に伸長して球根が固定されるため、倒伏の心配が少ない。
  3. 秋~冬期にわたって栽培が可能であり、最低気温8℃で管理した場合、水温が高いほど開花が早まる(表1)。また、早期に植え付けた球根に対しては、低水温によって花茎長および切り花重が増加する(表2)。
  4. 肥料分を含まない水道水等で栽培可能であるが、草丈が不足する時期には窒素等の養分の添加によって生育は促進される(図2)。
成果の活用面・留意点
  1. 本装置を水稲の育苗用に導入した農家以外の生産者が本技術を取り入れる場合には経営的評価が必要である。
  2. 植え付け後の移動が困難なので、従来の発根室を利用したコンテナ栽培に比較すると栽培期間が長くなる欠点はあるものの、省力化・軽作業化の効果は大きい。自家冷蔵球のほか低温処理済みの輸入球にも利用できるので、さらに省力化が可能である。
  3. 給水間隔は、本試験では30分の給水と150~210分の給水停止の繰り返しとした。
  4. セル成型トレイの下に敷くものは、波板でなくても、底穴がふさがれないものであれば利用可能である。 栽培施設としては加温装置が最低限必要である。
  5. 本試験では、開花までの最短期間は、最低気温8℃の場合水温23℃で約50日となった。
具体的データ
(図1)
(表1)
(表2)
(図2)
予算区分地域総合
研究期間2000~2001
研究担当者浦上敦子、山崎 篤、山田 盾(国際農研)、森下昌三
発表論文・Hydroponic forcing of tulip using a nutrient film technique. Abstr. 8th InternationalSymposium on Flowerbulbs, p.74, 2000. (Acta Horticulturae として刊行予定).・NFTによる促成チューリップの開花に及ぼす水温の影響.園学雑,69(別2):228, 2000.
発行年度2000
収録データベース研究成果情報

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