8.選択実験における提示属性数の縮減手法

8.選択実験における提示属性数の縮減手法

タイトル8.選択実験における提示属性数の縮減手法
要約 質問で回答者に提示する属性数を縮減させることで、人間が同時に評価できる上限(7つ)以上の属性を質問紙調査による選択実験で評価できる。この方法により、農業・農村の持つ多面的機能の個別機能ごとに経済的評価が可能となり、様々な事業計画案等の環境評価額を算定できる。
区分(部会名)農業工学
背景・ねらい 農業・農村の持つ多面的機能の経済的評価において、選択実験(選択型コンジョイント分析)の適用可能性が検討されている。選択実験の属性に個別機能を対応させることで、多面的機能を個別機能ごとに評価できるようになるためである。しかし、人間は同時に7つ以上の項目を比較することが困難なことが知られている。多面的機能は少なくとも10種類以上あるため、この制約は1種類の選択実験の質問で全ての機能を取り上げられないことを意味する。そこで、1種類の質問で提示する属性数を7つ未満に縮減しつつ、最終的には7つ以上の属性数を評価できる選択実験の手法を開発する。
成果の内容・特徴
  1.  本手法は質問紙調査を前提としており、質問の構成は次の通りである(図1)。多面的機能の各機能の定義を解説する。重要度の点から上位3位までの個別機能を選択してもらう。上位3位までに順位づけられた個別機能を対象として選択実験を実施する。
  2.  回答結果を分析することで多面的機能を個別機能ごとに評価できる(表1の左側)。
  3.  さらに評価結果を利用すれば、さまざまな事業計画(対策案)に対応した多面的機能の発揮水準を評価できる。たとえば、表1の右側に示す評価事例1は8機能全てを「現状水準まで回復」させる対策、評価事例2は「保健休養」「生物保全」「景観管理」の3機能を「現状よりも20%向上」させ、残りの機能は「現状水準まで回復」させる対策によりそれぞれ得られる評価額(円/世帯・年)の試算結果を示す。

成果の活用面・留意点
  1.  本成果は、農業・農村の持つ多面的機能の経済的評価や自然環境の環境便益の評価に関する調査・研究に活用できる。
  2.  評価対象は多面的機能に限定されず、より一般的な選択実験についても適用できるが、使用する水準が現状からの変化率で表現可能な属性に限定される。
  3.  回答者の負担と結果の信頼性の観点から、提示対象とする属性を上位何位までにするのが良いかを検討する必要がある。



具体的データ
図表
図表
図表
図表
図表
予算区分交付金プロ(環境勘定)
研究期間2001~2003
研究担当者合崎英男、長利 洋
発表論文合崎英男・佐藤和夫・長利洋、農業・農村の持つ多面的機能の機能別便益評価の試み、平成15年度農業土木学会大会講演会講演要旨集、826-827、2003.
発行年度2003
収録データベース研究成果情報

研究成果情報アクセスランキング

Copyright 2017 農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター

Tsukuba Business-Academia Cooperation Support Center, Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council Secretariat