数理計画法による土地利用の最適配置の推計手法とその応用

数理計画法による土地利用の最適配置の推計手法とその応用

タイトル数理計画法による土地利用の最適配置の推計手法とその応用
要約GISと数理計画法を応用した土地利用の最適配置の推計手法により、地域住民が認知可能な圃場区画単位のデータや、地域特性のデータを用いて、地域の農業所得と圃場区画別の土地利用との関係を導出することができる。
キーワード
GIS、数理計画法、農業所得、圃場区画別の土地利用
担当機関(独)農業工学研究所 農村計画部 地域計画研究室
連絡先029-838-7549 / youken@affrc.go.jp / youken@affrc.go.jp
区分(部会名)農業工学
分類普及
背景・ねらい社会情勢や政策が大きく変化する中で、集落協定やまちづくり条例をはじめ、より地域の実情に即した、詳細な土地利用計画の策定が求められている。特に、政策実施や意思決定の影響をダイレクトに評価可能な、経済指標を根拠とした、計画策定への提言が必要である。そこで、GISと数理計画法とを応用することにより、圃場区画単位の土地生産性や、地域の労働投入水準などの、地域住民が認知でき、かつ意思決定が可能な指標を用いて、地域の農業所得と圃場区画別の土地利用との関係を導出する手法を開発した。
成果の内容・特徴
  1. 推計手法は、線形計画法を応用したモデルである。まず、表1左欄のように、インプットする地域のデータを収集、整理する。これらを数理計画法モデルに係数として投入し、地域農業所得が最大となるような圃場区画別の土地利用の配置を導出する。なお、生産費調査や都道府県の試験場データ、共済基準収量など、既存の統計データや既知の技術的情報を適宜利用する。
  2. 具体的な集落を事例として、農繁期である秋期の労働投入時間が減少した場合に、土地利用の最適配置を想定した、集落農業所得等の推計結果を表2に示した。
  3. 中山間地域における農地保全計画に適用する場合、図1のように、圃場区画別の土地生産性と労働生産性をGIS上に整備し、季節別の労働投入時間、水利施設の維持管理コスト、移動時間、耕作放棄による影響といった数値を設定した上で、土地利用の最適配置を推計し、農地保全計画を提示することができる。
成果の活用面・留意点中山間地域での農地保全範囲の導出のみならず、都市農地の保全基準の導出、環境保全型農業や生産調整田の適地判定にも応用例を蓄積している。推計は、市販のGISおよび数理計画法用のソフトウェアを用いて行うことができる。
具体的データ
図表
図表
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予算区分交付金研究
研究期間2004~2005
研究担当者八木洋憲、福与徳文、芦田敏文
発表論文
  1. 八木洋憲・山下裕作・大昌興平・植山秀紀,中山間地域における圃場単位の期待所得土地分級-耕作放棄による外部不経済の影響を考慮して-,農村計画学会誌, 23(2),pp.137-148(2004)

  2. 八木洋憲,都市農地における区画単位の期待所得土地分級ー外部不経済と移動効率の影響を考慮して-,農業経済研究, 76 (4), pp.231-240 (2005)

  3. 八木洋憲・作野広和・山下裕作・植山秀紀,中山間地域における獣害対策を考慮した農地保全分級-中国山地におけるイノシシ害を対象として-,2004年度農業経済学会論文集, pp.342-347 (2004)

  4. 八木洋憲・永木正和,生産基盤からみた中山間地域での大規模水田経営の成立可能性-傾斜地への直接支払いを考慮した農業地域別規範モデルー,農村計画論文集,6,pp.169-174 (2004)

  5. Yagi.H. Yamashita.Y. Ohro.K. Ueyama.H.,Paddy fields Conservation Plan under the Changing Condition: Land Classification Method Considering Negative Externality of Farmland Abandonment,Poster presented at World Rice Research Conference (2004)
発行年度2004
収録データベース研究成果情報

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