センサスからみた農用地利用の変化と地域性:1985〜90

センサスからみた農用地利用の変化と地域性:1985〜90

タイトルセンサスからみた農用地利用の変化と地域性:1985〜90
要約 農業センサスにより1980~90年間のわが国農用地の変化を分析した。分析対象として,耕作放棄地と不作付田の動向に焦点をあて,その地域性を都市・平地対中山間という視点から明らかにした。
担当機関農業総合研究所 農業構造部 生産構造研究室
連絡先03-3910-3946
区分(部会名)農林水産政策
区分(部会名)農業経済
専門経済構造
分類研究
背景・ねらい90年センサスの公表と同時に,耕作放棄地の増加等農用地利用の低下が注目された。また,新
しい地域区分である「農業地域類型」が公表され市町村単位で都市的・平地・中間・山間とい
う地域特性の把握が可能となった。本稿では,農用地利用の低下について,地域的な動向を把
握するとともに,その要因についていくつかの統計分析を行った。
成果の内容・特徴地域ブロック別・農業地域類型別にみた地域的な動向の把握のほか,各種の相関分析の結果と
して明らかにされた主要な点は以下のとおりである。
  1. 北海道以外の諸地域で顕著となった経営耕地の減少や耕作放棄地ないし不作付地の増加に示さ
    れる土地利用の後退は,中山間地域だけではなく,都市的地域についても比較的顕著にみとめ
    られる傾向となった。 

  2. 都市的地域における上のような傾向を生じさせている構成要素としては,田の不作付地の動向
    が他の地域類型に比較してより大きなものとなっているが,分析結果のひとつは,田の不作付
    の動向は,水田農業確立対策下での保全管理等の動向を反映したものであることを示している。
  3. また上の分析の中では,水田農業確立対策の実績にもカウントされず稲作の放棄されている水
    田の相当程度存在していることが可能性として示唆されるとともに,仮にそのような稲作放棄
    が存在するにしても,それは特に85~90年間において顕著になったものではなく,むしろ85年
    時点においてすでにみとめられる傾向であったと判断されることが示された
    (図1)。
  4. 地目別の構成割合としては最も低いが特にその減少率が顕著であった樹園地については,85~
    90年間に大幅に増加した耕作放棄地の発生もととしても主要な構成要素であったと考えられる
    (図2)。
  5. わが国土地利用型農業の中での,農業の低収益性という条件下での後継者難・高齢化ならびに
    農用地利用の低下という現象が,相関分析により統計的に確認された(図3)。
成果の活用面・留意点1985年農業センサスについて,市町村別一覧表をもとにした組み替え集計を行ったことから,
農業地域ブロック別・農業地域類型別にみた1985~90年間の動きを捉えることができる。
具体的データ
(図1)
(図2)
(図3)
予算区分特別研究(担い手)
研究期間1992~1992
発表論文センサスからみた農用地利用の変化と地域性:1985~90,農業総合研究,46巻4号,1992
発行年度1992
収録データベース研究成果情報

研究成果情報アクセスランキング

Copyright 2017 農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター

Tsukuba Business-Academia Cooperation Support Center, Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council Secretariat