フランスの農村と開発政策−EC農村区域開発計画から−

フランスの農村と開発政策−EC農村区域開発計画から−

タイトルフランスの農村と開発政策−EC農村区域開発計画から−
要約ECの市場統合と拡大、共通農業政策の改革の中で、農業・農村政策は転機を迎えている。また、農村内部の多様化が進行する中で、総合的かつ地域のイニシアチブを誘発する農村開発政策が進められようとしている。
担当機関農業総合研究所 海外部 市場経済地域研究所
連絡先03-3910-3946
区分(部会名)農林水産政策
区分(部会名)農業経済
専門経済構造
分類研究
背景・ねらい内側からは多様化が進展し、外側からはECの拡大と市場統合、及び共通農業政策の改革の影響を被っているのが、ヨーロッパの農村の現局面といえる。
本稿は、このような社会経済環境の中の農業政策の新展開として、フランスの農村に講じられる開発政策に焦点をあてた。そこで、まず1980年代における農村の経済活動の変化とその多様性について検討した後、ECの農業構造政策と80年代以降の地域政策のそれぞれの特質、また両者の関連について、簡単な考察を試みた。その上でより具体的な理解を得るために、フランス・ロゼール県の実態と、ロゼール県におけるEC地域政策の一環である農村区域開発計画を紹介した。
成果の内容・特徴
  1. 農村人口、農村・都市間の社会的移動をはじめ、農業、製造業、サービス業の就業人口の変化等、フランス農村経済の多様化の進行の実態を明らかにした(図1)。
  2. 農業・農村に関する構造政策は、「水平的」施策と「地域的」施策に分かれるが、それぞれについて以下のことが明らかになった。まず「水平的」施策には、農業生産の効率性及びその競争力を追求する一方で、条件不利地域対策に見られるような農村社会を維持するという二重の役割がある。また「地域的」施策にはより総合的、あるいは省際的な農村開発政策としての役割がある。特に「地域的」施策の場合には、各農村地域の固有性に配慮しながら、ローカルレベルのイニシアチブを重視する点が大きな特質であることがわかった。
  3. ロゼール県は、山岳地域に位置し、フランスで最も人口密度の低い地域に属し、そこで実施されている農村区域開発計画実施プログラム(1989-93)は以下の6部門のプログラム、すなわち「農業部門の適合と多角化」、「森林、木材部門」、「企業の発展」、「観光」、「自然、農村の保全と利用」、「人的資源」から構成されていることが明らかになった。このような「地域的」施策の展開の分析は今後、中央と地方の関係の再検討する上で必要不可欠であることを指摘した。
成果の活用面・留意点ロゼール県の農村区域開発計画実施プログラムについて、適宜整理、訳出したものを末尾に掲載した。
具体的データ
(図1)
予算区分小事項
研究期間1992~1992
発表論文フランスの農村と開発政策─EC農村区域開発計画から─、農業総合研究所小事項研究資料、No.3、1994
発行年度1994
収録データベース研究成果情報

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