消費者の属性が牛乳と他の飲料の選択に及ぼす影響

消費者の属性が牛乳と他の飲料の選択に及ぼす影響

タイトル消費者の属性が牛乳と他の飲料の選択に及ぼす影響
要約消費者アンケート調査データに質的選択モデルを適用し、ある飲料を飲むか飲まないかの選択が消費者の属性のどのような要素で変化するかを分析した結果、特に、健康への配慮の高さと性別の影響が大きく、女性で健康への配慮が高いほど牛乳等の飲用確率が高く、男性で健康への配慮が少ないほど炭酸飲料等の飲用確率が高いことを明らかにした。
担当機関農業総合研究所 企画連絡室 研究交流科
連絡先03-3910-3946
区分(部会名)農業経済
区分(部会名)農林水産政策
専門経済政策
分類行政
背景・ねらい今後の乳製品の関税の引下げに伴って国産乳製品市場の縮小が懸念される中で、国際化の影
響を受けにくい飲用乳市場への仕向の増大が見込まれる。そこで、飲用仕向の増大による飲
用乳価の下落を回避しつつ、飲用乳需要の一層の拡大を図るため、効果的な販売促進事業が
求められている。本研究では、消費者アンケート調査データを解析して、消費者の属性が牛
乳及びその他の飲料の選択にどのように影響を及ぼすかを分析し、効果的な販売促進の方向
を考える参考資料を提供することを目的としている。
成果の内容・特徴
  1. 全国牛乳普及協会による牛乳・乳製品への消費者(全国全地域の都市・郡部から13歳以上の
    6,000人を抽出し、回収数4,706人)の嗜好に関するアンケート調査(平成8年)のデータに
    質的選択モデル(ロジット・モデル)を適用し、ある飲料を飲むか飲まないかの選択が消費
    者の属性のどのような要素によって変化するかを分析した。
  2. その結果、種々の属性のうち、健康要因と性別とが牛乳と他の飲料の選択に最も大きく差を
    もたらしていることがわかった。表1の数字は、それぞ
    れの飲料を飲む確率が、健康への配慮と性別によってどれだけ変化するかを示している。例
    えば、「白牛乳」と「栄養バランスのとれた食生活をしている」の交わる所の9.7という数
    字の意味は、「栄養バランスのとれた食生活をしている」(と思っている)人は、そうでな
    い人より9.7%だけ白牛乳を飲む確率が高いということである。
  3. これをみると、健康に気を付けていると消費が増える飲料と健康に気を付けていないと消費
    が増える飲料がはっきりする。いわば、「健康飲料」と「嗜好性飲料」とがある。「健康飲
    料」の代表は白牛乳であり、栄養バランスのとれた食事をすれば、9.7%、健康維持のため
    の食生活、運動に気を付ければ、6.7%だけ白牛乳の飲用確率が高まるという結果がでてお
    り、白牛乳の数値が全飲料の中で最高である。これに次ぐ数値の高さを示すのがのむヨーグ
    ルトを含む乳酸菌飲料である。白牛乳と乳酸菌飲料が二大「健康飲料」といえよう。これら
    は女性ほど飲用確率が高まる点も共通している。
  4. これに対して、「嗜好性飲料」の第一位はコーラなどの炭酸飲料である。栄養バランスのと
    れていない食生活をしていると4%、健康維持のための食生活、運動に気を付けていないと
    5.6%飲用確率が高まる。また、男性だと11.1%飲用確率が高まる。これに比較的近いのが、
    ジュース、乳飲料(コーヒー牛乳など)である。
成果の活用面・留意点効果的な牛乳の販売促進事業のあり方を検討する参考資料として活用されることが期待される。
具体的データ
表1
予算区分特別研究(国際化予測)
研究期間1997~1997
発表論文Factors Affecting Consumer''s Choice of Beverages in Japan,Agribusiness: An International Journal,(近刊)
発行年度1997
収録データベース研究成果情報

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