魚類精子形成に与える女性ホルモン様化学物質の影響を精子形成関連遺伝子の発現量により評価する。

魚類精子形成に与える女性ホルモン様化学物質の影響を精子形成関連遺伝子の発現量により評価する。

タイトル魚類精子形成に与える女性ホルモン様化学物質の影響を精子形成関連遺伝子の発現量により評価する。
担当機関独立行政法人水産総合研究センター瀬戸内海区水産研究所 化学環境部 持田和彦
連絡先0829-55-0666
区分(部会名)水産
背景・ねらいねらい・目的:
本研究では女性ホルモン様化学物質が精子形成におよぼす影響を、精巣に発現するタンパク群の一つである脱ユビキチン化酵素(Ubiquitin C-terminal hydrolase, UCH)遺伝子の発現量により評価する手法を確立することを目的とする。UCHはユビキチンシステム(図1)に属する酵素群の一つである。ユビキチンシステムはタンパク分解反応過程を司るシステムであり、生体内の様々な部位において不要になったタンパクを除去することで細胞の活動を制御している。精子形成においてもこのシステムの精原細胞の分裂や精子変態への関与が示唆されていることから、女性ホルモン様化学物質が精子形成におよぼす影響を評価するための指標物質として好適であると考えた。
成果の特徴:
  1. 魚類の精巣に発現する脱ユビキチン化酵素(UCH)遺伝子の発現量を測定するための定量PCR法をマハゼを用いて確立した(図2)。
  2. UCH遺伝子は脳にも発現していることを確認した。
  3. エストロジェン暴露によりマハゼ精巣のみならず脳内UCH遺伝子の発現量が増加することを明らかにした(図3)。この結果より、UCH遺伝子の発現はE2により誘導されることが示唆されると共に、女性ホルモン様化学物質によりかく乱を受ける可能性が考えられた。
成果の内容・特徴本成果の活用により、女性ホルモン様化学物質が精子形成に与える影響をより直接的に評価でき、環境中の女性ホルモン様化学物質が魚類の再生産におよぼす影響実態を推察することが可能となる。さらに、UCHの精子形成あるいは脳内神経細胞における特異的機能を調べ、この遺伝子の発現量増加が生理的にどのような意味を持っているのか明らかにすることで、女性ホルモン様化学物質がこれらの組織におよぼす影響のより詳細な評価が可能となる。
成果の活用面・留意点本成果の活用により、女性ホルモン様化学物質が精子形成に与える影響をより直接的に評価でき、環境中の女性ホルモン様化学物質が魚類の再生産におよぼす影響実態を推察することが可能となる。さらに、UCHの精子形成あるいは脳内神経細胞における特異的機能を調べ、この遺伝子の発現量増加が生理的にどのような意味を持っているのか明らかにすることで、女性ホルモン様化学物質がこれらの組織におよぼす影響のより詳細な評価が可能となる。
具体的データ
図表
発行年度2003
収録データベース研究成果情報

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