波浪中を航行する漁船に働く抵抗増加の近似計算法の開発

波浪中を航行する漁船に働く抵抗増加の近似計算法の開発

タイトル波浪中を航行する漁船に働く抵抗増加の近似計算法の開発
担当機関独立行政法人水産総合研究センター水産工学研究所 漁業生産工学部 船体研究室
連絡先0479-44-5942
区分(部会名)水産
背景・ねらい
  • 漁船の推進性能は,漁船漁業の採算性に影響を及ぼす要因の一つと考えられている。
  • 船体規模が小さい漁船では,推進性能は平水面の性能のみによる決定論的評価は妥当ではなく,航海・操業海域の海象の統計的性質を考慮した確率論的評価に進む必要がある。
  • 実海面において推進性能が劣化する主な要因は,波浪による船体抵抗の増加であり,船型に対する規則波中抵抗増加を求めることが第1に必要である。
  • しかしながら,規則波中の抵抗増加の厳密式の計算は非常に難しいため,本研究では,船が細長いという仮定に加え,入射波の波長は船長と同程度と仮定し,問題の簡略化を図ると同時に,船型と波浪中抵抗増加の直接的な対応関係を見出すことを企図した。
  • 船型と波浪中抵抗増加の直接的な対応関係が明らかになれば,波浪中抵抗増加の統計解析を行う際に必要となる回帰式の合理的な形式を見出すことが可能となる。
  • 上述の仮定の下で,簡略化した波浪中抵抗増加の近似計算式を求めた。その結果,波浪中抵抗増加は,Kelvin波が動揺によって変形した波による成分と,円環波が直進運動によって変形した波による成分からなることが,得られた特殊関数の形から,明確に読み取ることができる。
  • 波浪中抵抗増加は,縦運動に対しては船の水線幅,横運動に対しては横断面の見掛け質量の自乗に比例することを明らかにした。
  • これら誘導された近似計算式については,数値計算によりその妥当性を検討した。その結果,波浪中の抵抗増加に対する横運動の寄与は極めて小さいことが改めて確認され,回帰式を誘導する場合には,縦運動のみ考慮すればよいことがわかった。
成果の活用面・留意点
  • 漁船の波浪中推進性能の推定。
  • 波浪中の抵抗増加に対する統計解析手法への応用。
  • 平水中抵抗の統計解析手法との併用による,航海・操業海域の統計的性質に基づいた最適船型開発手法への応用。
具体的データ
図表
発行年度2003
収録データベース研究成果情報

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