浮体式イワガキ養殖機能を有した鋼製魚礁の開発

浮体式イワガキ養殖機能を有した鋼製魚礁の開発

タイトル浮体式イワガキ養殖機能を有した鋼製魚礁の開発
担当機関京都府立海洋センター 海洋生物部 増殖グループ
連絡先0772-25-3080
区分(部会名)水産
背景・ねらいイワガキの垂下式養殖では、筏やブイなどの施設が波浪の影響を強く受けるため、養殖が可能な海域が内湾域などの比較的静穏な海域に限られていた。また、この方式ではブイやロープが表層にあり、施設や養殖貝にムラサキイガイなどの付着生物が付きやすく、それらの除去に大きな労力を要する。そこで、人工魚礁としての機能も有した外海域でもイワガキが養殖できる海底設置の浮体式養殖法を開発し、養殖試験を実施した。
成果の内容・特徴
  • 養殖試験は今回開発した養殖施設(鋼製魚礁、耐用年数30年)の上面のフックにイワガキ養殖用ロープを取り付けて行った(図1)。ロープには採苗器5~6枚を付けた。
  • 養殖開始時および収穫時の養殖ロープの着脱には潜水による作業が必要であったが、収穫の際には養殖ロープが耐圧ブイの浮力で自然に浮き上がるので、容易かつ短時間で作業を終了することができた。
  • 養殖開始一年目にはムラサキイガイが大量に付着したが、その後大部分が脱落し、以後はほとんど付着しなかった。このため養殖期間中に付着物の除去は行わなかった。約2年半の養殖期間(H15.2~H17.7)で、イワガキ人工種苗(殻高2~3cm)は出荷サイズ(殻高約11cm、体重250g)にまで成長した(図2)。
  • 本施設の下部は鋼製魚礁、上部養殖ロープには塊状のイワガキが密になっているので集魚効果が高かった。
成果の活用面・留意点
  1. 魚礁上部にはマアジ、スズメダイなどの浮魚類、鋼製魚礁部にはハタ類、メバル、イシダイ、クロダイなどの底魚類が蝟集し、魚礁としての機能も認められた(図3、4)。
  2. 耐圧ブイは海面下約5mにあり、施設の上を航行する船舶の障害にならなかった。
  3. 本施設はイワガキだけでなく、ホタテガイやイタヤガイなどの二枚貝類、マボヤや海藻類などの養殖にも応用できる。
  4. 養殖開始から2年後には、鋼製魚礁に多量のイワガキ稚貝が付着した。養殖されていたイワガキが母貝になった可能性がある。周辺での天然イワガキの増殖効果も期待できる。
  5. 本施設は株式会社中山製鋼所と共同で開発されたものであり、「養殖施設」として共同で特許出願済みである(特開2004-222650)。
具体的データ
図表
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予算区分国庫補助金、府費
研究期間2000~2002
研究担当者西垣友和、白藤徳夫、八谷光介、和田洋藏
発表論文特になし
発行年度2005
収録データベース研究成果情報

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