有明海特産種貝類クマサルボウ人工種苗の大量生産技術開発について

有明海特産種貝類クマサルボウ人工種苗の大量生産技術開発について

タイトル有明海特産種貝類クマサルボウ人工種苗の大量生産技術開発について
担当機関長崎県総合水産試験場 種苗量産技術開発センター 介藻類科
区分(部会名)水産
専門増養殖技術
研究対象他の二枚貝
分類普及
背景・ねらい
 有明海の漁獲対象種であるクマサルボウは近年激減し,現在では絶滅を危惧する状況にある。長崎県総合水産試験場では本種を増養殖対象種として,平成11年から種苗生産技術開発に取り組んでおり,アカガイの種苗量産レベルである飼育水槽1トンあたり10万個体以上,初期浮遊幼生から殻長2mmサイズ稚貝までの生残率5%を達成目標として技術開発を行った。

成果の内容・特徴1、浮遊幼生の組織学的検討による問題の特定

 クマサルボウなどの貝類浮遊幼生の斃死原因については,幼生が小型であるために病理組織学的な検討がなされていなかった。このため,透過型電子顕微鏡を用いて検討を行った結果,斃死や成長の停滞が発生する時期は,卵黄の吸収が終了する殻頂期幼生への変態期にあたることが判明した(図1)。

2、新餌料の開発

 小型微細藻類による餌料の改善では解決に至らなかったため,貝類成熟卵から調整した新餌料を考案したところ(特許公開済み),殻頂期幼生への変態率が向上し(図2),今年度は,初期浮遊幼生から稚貝までの生残率4.7%,平均殻長2.62mm約80万個の量産に成功した(図3,4)。

成果の活用面・留意点
 貝類浮遊幼生の飼育技術に関する問題点は,他の貝類にも共通すると考えられ,今年度はタイラギ種苗生産技術開発に上記技術を応用し,殻長20mmサイズ約1000個体の実用種苗の生産に成功した。今後は,各種毎の浮遊幼生の特徴を検討することで,より的確な二枚貝類の種苗生産技術の開発が可能になると考えられる。


具体的データ
図表 <a href="/media/chart/0000617751/0000062731" class="icon_pdf">PDFファイル</a>
予算区分県単
研究期間2002~2007
研究担当者大橋智志
発表論文クマサルボウ浮遊期幼生の成長に伴う消化器官の発達と初期餌料の検討長崎水試研報29,15~20(2003)
発行年度2006
収録データベース研究成果情報

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