日本海沖合域における大型クラゲの分布密度

日本海沖合域における大型クラゲの分布密度

タイトル日本海沖合域における大型クラゲの分布密度
担当機関独立行政法人水産総合研究センター日本海区水産研究所
日本海海洋環境部 海洋動態研究室
区分(部会名)水産
専門その他・該当なし
研究対象プランクトン
分類調査
背景・ねらい
(1)平成14年以降、大型クラゲの大量出現が頻発し、我が国の漁業に甚大な被害が発生。
(2)漁業への被害を軽減するための各種対策を施行するうえで、大型クラゲの出現・分布状況を定量的に把握することが必須。
(3)沿岸域の大型クラゲの出現・分布状況については、定置網等への入網状況から把握され短期的な出現予測が可能であるが、沖合域における定量的な分布を把握する有効な方法がなく、調査方法の確立並びに早急な調査の実施が中期的な出現傾向の検討には必要。

成果の内容・特徴(1)大型クラゲ分布調査用に作成したLCネット(網口10m×10m)を水深50mまで沈めた後、ワイヤー速度0.5m/sで巻き上げて水深10mで一旦止めて5分間曳網することで大型クラゲの採集を行った(船速は2~2.5ノット)。
(2) 9月に隠岐周辺海域に存在した大型クラゲの濃密群の分布域は(図1)、10月には能登~佐渡周辺海域に認めら(図2)、東方に移動していることが確認された。
(3)11月なると、分布量は全般的に低下するが、10月に濃密群が認められた富山湾及び佐渡周辺海域では比較的高密度の分布が確認された(図3)。富山湾~佐渡周辺海域において流れが弱かったこと、また佐渡北方には暖水域が存在したこと等により(図4)、これらの海域では大型クラゲが滞留しやすかったものと考えられる。
(4) 俊鷹丸、神鷹丸、第七開洋丸の各調査において大型クラゲが採集された地点だけの分布密度(ろすい量百万立方メートルあたり)の平均値はそれぞれ51、41、32個体であり、その最大値はそれぞれ295、313、138個体であった。

成果の活用面・留意点
今回の調査で得られた沖合域における分布データは、海況モデルあるいは定線観測結果を利用した予測とあわせて、中期的な移動傾向を判断する情報として活用されるとともに、大型クラゲの洋上駆除事業を実施する海域の選定に非常に有効であった。また、大型クラゲの分布密度に関する知見は、大型クラゲの出現水準を科学的に論議するための根拠として活用される。


具体的データ
図1
図2
図3
図4
予算区分大型クラゲ基金(大型クラゲ出現調査及び情報提供委託事業)
研究期間2006~2006
研究担当者井口直樹、加藤 修、渡邊達郎、飯泉 仁
発行年度2007
収録データベース研究成果情報

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