ホタテ活貝柱の高鮮度保持技術

ホタテ活貝柱の高鮮度保持技術

タイトルホタテ活貝柱の高鮮度保持技術
担当機関北海道立網走水産試験場 加工利用部 加工開発科
区分(部会名)水産
専門加工流通技術
研究対象ほたてがい
分類研究
背景・ねらい
 生鮮貝柱の流通上の最大の課題は、硬化防止である。硬化とは、死後硬直により筋肉が収縮し、黒ずみ硬くなる現象で、保存温度が低いほど発生率が高まり、0℃保存での品質保持期限は2日程度である。本研究では、組織状態(貝柱)での生存を可能にする新たな発想によって、ホタテ貝柱の硬化を防止し、品質保持期限を長期化できる品質保持技術の開発を目指す。

成果の内容・特徴(1)生鮮貝柱の浸漬水パックによる品質保持
・生鮮ホタテガイの貝柱を浸漬水パックで保存する際、ろ過海水を用いることにより硬化の発生を遅延することができた。また、高溶存酸素ろ過海水(以下、高酸素海水)は、品質の安定化(ロット間のバラツキ防止)や硬化の遅延に、より効果的であった。(図1)
・高酸素海水で浸漬した貝柱は、保存中のエネルギー充足率の低下を遅延させた(図2)。また解糖系代謝最終生成物であるオクトピンの蓄積も少なかったことから、好気的代謝が行われていることが推測された。
・高酸素海水の大量かつ短時間調製には、マイクロバブル水製造装置が実用的であった。
(2)活貝の蓄養による硬化防止
・水揚げ後の活貝の適正な蓄養は、ホタテガイの活力(ホスファーゲンとしてのアルギニンリン酸)を回復させ、生鮮貝柱保存中の硬化防止に高い効果が認められた。(図3,4)
・活貝の蓄養条件としては、低温で、かつエアレーションにより十分に酸素を供給することが望ましく、漁獲後数時間空中乾出されたホタテガイであっても、一晩の蓄養によりホスファーゲンは十分に回復していた。

成果の活用面・留意点
 刺身商材としてのホタテガイは、現在、殻付き原貝、冷凍貝柱が主体であるが、この活貝柱流通技術が定着することにより、低コスト流通と高品質化の両立が可能となる。


具体的データ
図表 <a href="/media/chart/0000617838/0000062849" class="icon_pdf">PDFファイル</a>
予算区分北海道単独予算
研究期間2006~2007
研究担当者今村琢磨、秋野雅樹、北海道立網走水産試験場 加工利用部 武田忠明
発表論文平成18年日本水産学会大会、平成19年日本水産学会秋季大会
発行年度2007
収録データベース研究成果情報

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