マス類の稚魚期における事業規模での自発摂餌

マス類の稚魚期における事業規模での自発摂餌

タイトルマス類の稚魚期における事業規模での自発摂餌
担当機関群馬県水産試験場 箱島養鱒センター
区分(部会名)水産
専門魚類栄養
研究対象さけ・ます類
分類研究
背景・ねらい
自発摂餌は、魚の学習能力を利用し、魚自身がスイッチを入力することにより自らの摂餌要求に応じた給餌が可能であり(図1)、給餌作業が大幅に軽減できる給餌システムである。群馬水試では事業規模で未成魚から成魚まで自発摂餌の導入を図ってきたが今回、給餌作業が繁雑で経験を要する稚魚期においてその有効性を検討した。

成果の内容・特徴1 150×50×30cmの餌付槽を用いニジマス稚魚17500尾(体重約0.15g、収容密度77.8尾/L)を供試魚とし、異なる報酬量の自発摂餌区(システム稼働時間4:00~19:30)2区と通常給餌区を設け、湧水で23日間飼育した。通常給餌区は給餌率表に基づいた給餌量を1日4回に分け、自動給餌機を用いて給餌した。試験終了時の魚体重の平均に有意差があり(一元分散分析 P0.05)、各区間で有意差が認められた(Ryan-Einot-Gabriel-Welsh(REGW)test, P0.05)。すなわち、通常飼育区よりも自発摂餌区の体重が重く、報酬量を初期収容重量1kgたり0.015~0.023gに設定することで早期の成長が図られることが確認された(表1)。
2 ヤマメ稚魚4300尾(体重約1.0g、収容密度19.1尾/L)を供試魚とし、システム稼働時間(4:00~18:00)と28日間の試験期間の他は上記1と同様の試験を実施した。試験終了時の平均体重に有意差があり(一元分散分析 P0.05)、自発摂餌区2と通常給餌区では有意差は認められなかったが(REGW test, P>0.05)、2区の平均体重が1区の平均体重より重かった(REGW test, P0.05)。ヤマメは初期収容重量1kgあたり報酬量を0.10gに設定することで通常給餌と比べ遜色がないことが確認された(表2)。

成果の活用面・留意点
ニジマスとヤマメ稚魚の自発摂餌飼育が可能となり、稚魚から成魚までの成長段階に応じた自発摂餌の導入により給餌作業労力の削減が期待できる。また、自発摂餌は従来の給餌方法に比べ飼料効率が劣る場合もあるが、早期成長を期待する場合には有効な養魚方法であると言える。


具体的データ
図1
表1
表2
予算区分県単
研究期間2004~2006
研究担当者神澤裕平、田中英樹
発表論文群馬県水産試験場報告第7号(2001)~第11号(2005)
発行年度2007
収録データベース研究成果情報

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