クロマグロ若齢魚での採卵に成功

クロマグロ若齢魚での採卵に成功

タイトルクロマグロ若齢魚での採卵に成功
担当機関独立行政法人水産総合研究センター奄美栽培漁業センター
区分(部会名)水産
専門増養殖技術
研究対象まぐろ
分類研究
背景・ねらい
クロマグロの親魚養成は,大型の海上生簀網,湾を網で仕切った大規模海上施設内で行い,これまでに5歳(体重60~70kg以上)まで養成した親魚からは採卵できることを明らかにし、毎年採卵することに成功している。しかし、クロマグロの親魚養成に大規模な施設を必要とし,受精卵を得るまでに多大な費用と時間を必要とする。このため,親魚養成の低コスト及び省力化を目的として,採卵までの養成期間を短縮し、若齢個体から採卵できないか検討した。

成果の内容・特徴2004年9月および11月に太平洋及び日本海で漁獲した天然幼魚445尾を直径40mの円型生簀に収容し、これまでに比べて養成密度を高めた飼育条件下で3歳まで養成を行った。3歳に達した2007年4月の生残尾数は253尾(生残率56.9%)であり(図1)、大きさは尾叉長140-160cm、体重70-80kgであった。6月6日にはじめて生簀内に設置した産卵チェックネット(写真1)で産卵を確認し、7月24日までの49日間に44回の採卵を行った(図2)。総採卵数は、1億6千万粒であり、過去3番目の大量採卵に成功した(図3)。産卵期間中の受精率は91.8-100%であった。産卵した3歳魚は太平洋と日本海から入手した幼魚を混養したものであり、採卵した卵と親魚の受精卵のDNAを比較分析した結果、太平洋と日本海の両方の親魚が産卵に関与したことが判明した。

成果の活用面・留意点
産卵親魚の若齢化により採卵までの養成期間を短縮できることから、親魚養成における台風等の管理リスクおよび餌料費等の管理コストを大幅に低減することが可能である。なお、本年度の結果では、養成密度等の養成条件が成熟・産卵に及ぼす影響について必ずしも明らかになっていない。今後、産卵に適した水温・日長等を把握すると伴に,養成密度等が異なる飼育条件下での2~3歳での成熟・産卵状況を把握し,成熟・産卵に必要な養成条件を明らかにすることによって,3歳魚での採卵技術を確立する。


具体的データ
図表 <a href="/media/chart/0000617873/0000062903" class="icon_pdf">PDFファイル</a>
予算区分農林水産技術会議高度化事業
研究期間2007~2010
研究担当者二階堂英城
発行年度2007
収録データベース研究成果情報

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